ホワイトハウスは、連邦政府機関にAnthropic(アンソロピック)のAI「Claude Mythos」を提供する計画を進めている。ブルームバーグが報じた。実現すれば、Anthropicがこれまで信頼する企業にのみ提供してきた同モデルの利用範囲が、政府機関にまで拡大する可能性がある。
ブルームバーグが入手したメモによると、ホワイトハウス行政管理予算局(OMB)のグレゴリー・バルバッチャは今週、各省庁に宛てたメールで、政府機関がMythosを利用できるよう保護措置を整備中であると伝えているという。またブルームバーグは、このメールが政府機関にMythosへのアクセスが付与されるとは明示しておらず、AIモデルをどのように利用できるのかも説明していないと指摘した。
今回の報道は、Anthropicの共同創業者ジャック・クラークが、Mythosについて米国政府と協議中であると発言した数日後に出された。
Forbesは、Anthropicおよび行政管理予算局にコメントを求めている。
ジャック・クラークは、政府との協議について何を語っていたか
クラークは、Anthropicの立場として「政府はこうした事柄について把握する必要がある」と述べた。これはAIとサイバーセキュリティに関する動向を指したものと見られる。
また、Anthropicと国防総省との間で生じている紛争についてもコメントした。この紛争は、Anthropicが国防総省にAIモデルへの無制限アクセスを拒否したことを受け、同省がAnthropicをサプライチェーンリスクに指定したことに端を発している。この指定により、米軍と取引のある請負業者はAnthropicとのあらゆる取引を制限されることになった。クラークは、、Anthropicと国防総省との問題は「限定的な契約上の紛争」だと述べた。
Claude Mythosとは何か
Mythosは、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)、アップル、ブロードコム、シスコ、クラウドストライク、グーグル、JPモルガン・チェース、Linux Foundation、マイクロソフト、NVIDIA、パロアルトネットワークスといった企業に提供されている。
Anthropicは、少なくとも短期的には消費者向けにこのAIモデルを公開することを約束していない。その理由として、悪意ある者がMythosの能力を悪用する可能性を挙げている。Anthropicによると、Mythosのテスト運用では「すべての主要なオペレーティングシステムとウェブブラウザー」に脆弱性が発見され、ソフトウェア開発者にもまったく知られていないセキュリティの欠陥を自律的に特定したという。Anthropicは、AIモデルのコーディング能力が非常に高度になり、ソフトウェアの脆弱性を悪用する点で最も熟練した人間をも上回るようになったとも述べている。
ジョーンズトレーディングのチーフマーケットストラテジスト、マイケル・オルークはロイターに対し、MythosがAnthropicの言うとおり強力なら、「第1に現在出回っているソフトウェアの脆弱性を、第2にAIがレガシーソフトウェア企業に対して今なお驚異的な進歩を遂げていることを示すものだ」と語った。



