テクノロジー

2026.04.17 14:15

「人生を3倍にする」マルチスレッド・ライフスタイル実現技術で先を行く日本

「技能」を可視化、言葉を超えた身体の共有

ボディシェアリングは観光のような分野だけでなく、製造現場やスポーツといった技能伝承の分野で、革新を起こし始めています。

advertisement

H2Lのボディシェアリング技術によって、どの瞬間に、どの筋肉を、何グラムの力で使っているかを可視化することで、熟練者の感覚を目にみえる形で、後継者に伝えることができます。例えば、「力を抜いて」と言われても、初心者にはなかなか理解できません。どの筋肉を使い、どこを脱力するのかは本人の感覚に依存しています。しかし、自分自身の筋肉の動きを身体データとして見ることで、無意識の力みを自覚し、修正することができます。

データに基づく感覚共有によって、これまで何年もかかった技能習得が、短期間で可能になるかもしれません。すでに、ゴルフの上達が格段に早まったといった研究結果も出ています。3倍どころでなく、圧倒的なスピードで技能を習得できれば革命的です。

注:H2L独自の筋変位センサが腕や手の筋肉の動きを検出し、その動作や感覚をデータ化し、他者やロボットなどへ伝えることで、様々な応用分野が期待されます。

advertisement

玉城氏の見通しでは、2026~2028年頃には「フィジカルAI」のサービスが本格化します。これは、テキストデータだけでなく人間の身体の「動き(固有感覚データ)」を扱うAIです。こうした身体データは、人間だけでなくロボットにも活用されます。

2028年頃には、ロボットが人間の技能を学習して作業することが当たり前になるでしょう。人間が蓄積したデータをロボットへ移行し、ロボットが人間に代わって物理的な仕事をこなすことが当たり前の光景となります。

重要なのは、人間の身体データをいかに機械に移行するかという点です。玉城氏は、その橋渡しをする技術こそ自社の役割だと考えています。例えば、米国企業は桁違いの資金を投じてロボット用データを得ようとしていますが、H2Lは少ないが質の高いデータで、これを実現しようとしています。

次ページ > 日本がHCIで先行する理由

文=本荘修二

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事