リーダーシップ

2026.04.24 17:00

起業家の87%にメンタルヘルス問題、「心の平和」を保ちながらビジネスを成功させる3つの方法

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野心は、「何としてでもこれを成し遂げたい」という切迫感を生む。これは良いことであるケースも多いが、取り残される恐怖や激しい競争のプレッシャー、自らに課す高い期待などに引きずられて、拙速で反射的な判断を下すようになると問題が生じる。

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野心的な起業家が、事業を成長軌道に乗せようとして、週80時間以上働く──そんな苦労話は、誰でも聞いたことがあるはずだ。こうしたリーダーは、仕事に対する高い倫理観を持ち、献身的に打ち込んでいると称えられることが多い。しかし不都合な真実として、起業家の中で、何らかのメンタルヘルスの問題を抱えている者の割合は、実に87.7%に達しているという調査結果もある。中でも上位を占めていたのが、不安感と高いストレスだった。

その結果として、能力があり、やる気に満ちていたはずのリーダーが疲労困憊し、不安を覚え、自身の野心的な目標に疑いを抱いてしまう、という事態が起きがちだ。だが、起業家は必ずこうした道をたどると決まっているわけではない。野心そのものに害があるわけではなく、むしろ使い方を誤った結果、こうした事態に陥ることが多いだけだ。

自分に合ったリーダーシップ・スタイルを見つけるなかで、心の平和を得ることにも気を配り、これを野心と組み合わせれば、起業家はより賢明なビジネス上の判断ができるようになる。さらに、個人のレベルでもより健康になれるはずだ。

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野心には、人の前進を後押しする力がある。一方、心の平和を持つことで、崖から落ちるような急降下を防ぐことができる。心の平和があれば、バランスを保つための重要な要素が作り出される。それは、「立ち止まる能力」だ。こうした野心と心の平和の組み合わせを、ビジネス上の決断の改善につなげる3つの方法と、その実践法について説明していこう。

1. 「野心と心の平和の両立」に必要な「真に自分らしくある」姿勢

野心と心の平和のバランスをとる上で基礎となるのが、「自分はどういう起業家なのか」という点を理解し、それを完全に受け入れることだ。

自身も起業家で、『Embrace the Impact!(インパクトを受け入れろ)』という著書もあるジョン・フェアクローはリーダーたちに、「マイOS」の公式に従うようアドバイスする。これはリーダーが、自分の人となりやビジネスの進め方を定義するシステムのことだ。これを定めたら、このシステムを毎日の業務のなかで実行可能な形で組み込み、繰り返し可能な戦略を実行していくといいという。

フェアクローは、自著の中でこう述べている。「リーダーにとって最も激しい戦いは、外部との戦いではない。難しい決断やチームマネジメントは、大きな問題ではない。最も困難な戦いの場は、真に内面にある。妥協を誘う圧力との対峙や、判断を下すことへの恐れとの戦い、ひそかに忍び寄り、『自分はこれを正しくやれているだろうか?』『十分な能力はあるのか?』とささやきかけてくる疑心暗鬼への対処だ」

「そこで、自分だけの『マイOS』を構築すれば、行く手にどんなプレッシャーや課題、期待が現れても、真に自分を保つ助けになる。これはすなわち、あなたにしかない強みや価値観、ビジョンを反映した形で、リーダーシップを発揮するということだ。そして何より大事なことは、『自分らしい形でリーダーシップを発揮していい』と、自分に許可を与えることなのだ」

次ページ > 野心と心の平和は、成長のチャンスを見定めるのにも役立つ

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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