宇宙

2026.04.18 17:00

小惑星1.1万個を新たに発見、ルービン天文台の初期観測 地球に迫る可能性がある天体33個も

ルービン天文台が新発見の小惑星(明青緑色)と内太陽系モデル図(NSF–DOE Vera C. Rubin Observatory/NOIRLab/SLAC/AURA/R. Proctor Acknowledgements: Star map: NASA/Goddard Space Flight Center Scientific Visualization Studio. Gaia DR2: ESA/Gaia/DPAC. Image Processing: M. Zamani (NSF NOIRLab))

ルービン天文台が新発見の小惑星(明青緑色)と内太陽系モデル図(NSF–DOE Vera C. Rubin Observatory/NOIRLab/SLAC/AURA/R. Proctor Acknowledgements: Star map: NASA/Goddard Space Flight Center Scientific Visualization Studio. Gaia DR2: ESA/Gaia/DPAC. Image Processing: M. Zamani (NSF NOIRLab))

南米チリにある世界最大のデジタルカメラを備えた最新の観測施設、ベラ・C・ルービン天文台を運用する科学者チームが、太陽系内で約1万1000個の小惑星を新たに発見した。この中には、太陽系第8惑星の海王星以遠にある天体が数百個と、これまで未知だった地球近傍小惑星(地球に接近する軌道を持つ天体)33個が含まれている。

年内に予定されている本格稼働がまだ始まっていない段階でも、過去1.6年間の観測で驚くほど多数の小惑星が検出されたことは、ルービン天文台の空前の発見能力を浮き彫りにしている。

米国立科学財団(NSF)と米エネルギー省科学局が共同出資する、総費用約4億7300万ドル(約756億円)のルービン天文台は、標高約2700mのセロ・パチョン山山頂にあるジェミニ南望遠鏡の近くに建設された。

未知の小惑星が多数発見

2024年末に試験用カメラを用いて行われたルービン天文台の初期テスト観測では、73個の小惑星が検出された。また、2025年4~5月に行われた驚異的な試験観測(ファーストルック)では、さらに1514個が発見された。そして2025年半ばに実施された今回の試験観測(初期最適化サーベイ)で、1万1000個以上の小惑星が発見されたのだ。観測データはすべて、国際天文学連合(IAU)の小惑星センター(MPC)によって確認された。

非常に興味深い調査手段

ルービン天文台は2025年のわずか6週間で約1000万件の観測データを収集し、約9万1000個という途方もない数の小惑星を検出した。うち1万1000個超が新発見の小惑星で、8万個あまりが既知の小惑星だった。また、海王星よりも外側の軌道を公転している氷天体である太陽系外縁天体(TNO)も約380個見つかった。中でも2025 LS2および2025 MX348と暫定的に命名された2つは、太陽から最も遠くなる遠日点までの距離が1000天文単位(1天文単位AUは太陽地球間の距離)に達する。

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翻訳=河原稔

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