政治

2026.04.16 07:30

ロシアが中国にエネルギー支援を表明 米国によるイラン港湾封鎖受け

中国の首都北京で会談する同国の習近平国家主席(右)とロシアのセルゲイ・ラブロフ外相。2026年4月15日撮影(Russian Foreign Ministry / Handout /Anadolu via Getty Images)

中国の首都北京で会談する同国の習近平国家主席(右)とロシアのセルゲイ・ラブロフ外相。2026年4月15日撮影(Russian Foreign Ministry / Handout /Anadolu via Getty Images)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は15日、中国の首都北京で同国の習近平国家主席と会談し、イラン情勢の悪化によって生じるエネルギー供給の不足分を補う用意があると申し出た。これに先立ち、米軍は、エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡沿いのイランのすべての港湾に出入りする船舶の出入りを封鎖したと発表していた。

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中国国営メディアによると、会談の中で習主席は、「両国の正当な利益を断固として守る」ため、ロシアに対し緊密な協力を求めた。同主席は、米国とイランの対立を暗に批判する形で、中露関係は「激動する」世界の安定化要因であり、両国は協力して国連の権威を回復すべきだと述べた。

一方のラブロフ外相は自国の国営メディアに対し、米国によるイランの港湾封鎖によって中国が直面するエネルギー資源の不足をロシアは補うことができると説明。「幸いなことに、わが国も中国も、中東の攻撃的な冒険に振り回されることなく、世界経済やエネルギー供給を損なう事態を回避するためのあらゆる能力を備えている」と明言した。

米ブルームバーグ通信のコラムニスト、ハビエル・ブラスは14日、米国によるイランの港湾封鎖には、同国に耐え難い経済的負担を強いることに加え、中国にもその痛手の一部を分担させることという、2つの動機があると指摘した。その上で、アジア諸国の中でこれまでエネルギー供給の混乱の影響が最も小さかった中国が、イランに対し米国との交渉を迫る可能性があるとの見方を米国が抱いているかもしれないと分析した。ベルギーの海運調査会社ケプラーによると、中国はイラン産原油の主要な買い手であり、2025年には同国から出荷された原油の80%以上を輸入した。

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米中央軍は14日夜、次のように発表した。「米軍は中東での海上優位性を維持するため、イランの港湾を完全に封鎖した。イラン経済の約90%は海上貿易によって支えられていると推定されている。封鎖開始から36時間も経たないうちに、米軍はイランの海上貿易を完全に遮断した」

同日開かれた中国外務省の定例記者会見で、郭嘉昆報道官は、米軍によるイランの港湾封鎖は「危険かつ無責任な行為」であり、地域の緊張を高めるものだと非難。米軍のペルシャ湾岸地域への展開拡大と封鎖措置は「既に不安定な停戦」を損なう恐れがあると警告した。

forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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