
「これを見てください」
バングラディシュからオンラインで送られてきた動画を見ると、ガソリンスタンドに8時間待ちという車の列が並ぶ。
— Forbes JAPAN (@forbesjapan) April 15, 2026
「給油を待つ車が片側車線に1キロメートル、横のレーンにバイクが1キロメートル並んでいます。3時間〜4時間待って順番が来たと思ったら、売り切れてしまっているスタンドもあります。ガソリン規制により、車は最大10リットルまで、バイクは最大3リットルまでしか給油できません。各スタンドに警察官が立って監視をしていて、コネで多めにガソリンを融通してもらうことも禁止されています」
そう語るのは、glafitバングラディシュのハサン・カムル最高業務責任者である。アメリカによるイランへの攻撃で、イランがホルムズ海峡を封鎖したと思ったら、アメリカも封鎖するという。世界が原油パニックになる中、EV市場はどうなっているかと思い、バングラディシュに進出した日本の電動マイクロモビリティメーカー「glafit」に連絡すると、経済活動の麻痺について教えてくれた。
バングラディシュは日本と同じく原油を輸入に依存する。日本の場合は、世界トップクラスの石油備蓄量があり、国家と民間を合わせて248日間は供給できる。一方、バングラディシュの備蓄量は45日分である。ただ、時間軸は違えど、石油一辺倒のリスクは共通している。イランがホルムズ海峡封鎖を解除したとしても、石油供給が攻撃前に戻るまでには数カ月かかると米国のアナリストたちは見ている。
そんな中で一度は勢いが失速したと思われたEV市場に今注目が集まっている。実はバングラディシュは開発途上国ではトップと言われるほどEV普及国だという。その数は、なんと600万台。
「これまでガソリン車に頼っていた人々も、今回のガソリン規制により、電動バイクや電動車への移行を検討し始めています」(古岡睦章・glafitバングラディシュCEO)
ただし、EV600万台の内訳に注目したい。中国のBYDなど中国車が進出しているが、600万台の大半は、「電動三輪車」である。
和歌山市に本社があるglafit社は写真のような電動マイクロモビリティを製造販売するスタートアップのメーカーである。

同社は2025年にバングラディシュに進出。日本政府のグローバルサウス未来志向型共創等事業に採択されていて、EV化のインフラや決済システムなどを整備している。glafitの鳴海禎造代表取締役が言う。
「600万台という数を言うと、誰もが信じられないと言います。非常に特殊なのは、改造した電動三輪車が圧倒的に多いこと。ほとんどが街中の小規模ガレージで改造されたものです。トラック用などの汎用バッテリーを複数搭載するなどした簡素な設計で、庶民が日本円で20〜30万円で購入しています」
写真のように、こがないためペダルがない。




