ワーク・ライフ・バランス(WLB)という言葉はすでに定着した。では、その先にある考え方を知っているだろうか。
それは仕事と私生活を切り分けるのではなく、双方を充実させて相乗効果を生む「ワークライフ・インテグレーション(WLI)」だ。認知度はまだ約3割程度だが、実現している人の充実ぶりは際立っている。
人材サービス大手のマイナビが20〜59歳の正社員3000人を対象に実施した調査で、WLIの実態が浮かび上がった。
言葉の認知度は低いが感覚的な共感者が多数
ワーク・ライフ・バランス(WLB)の認知度89.3%に対し、ワークライフ・インテグレーション(WLI)は28.0%。実現度にも差がある。WLBを「実現できている」割合は39.1%で、前年の35.5%から3.6ポイント伸びた。特に20代は46.7%と高い。一方、WLIの実現率は20.1%にとどまり、前年からほぼ横ばいだった。

ただし、正社員の約7割が「私生活の充実と仕事の充実はつながっている」と感じている。概念は知らなくても、感覚的にはWLIの考え方に共感している人が多数派だ。
実現の有無が仕事と生活の満足度を分ける
注目すべきは、ワークライフ・インテグレーション(WLI)の実現有無による差の大きさだ。「仕事も私生活も満足」と答えた割合は、実現者55.5%に対し非実現者は13.9%。差は40ポイントを超える。

働くモチベーションが「高い」割合も55.8% 対 14.4%と開いた。非実現者の53.2%は「どちらも満足ではない」と答えている。

実現できている人が挙げた要因は、時間休の取得や在宅勤務といった働く時間と場所の柔軟性だった。「資格勉強が仕事に好影響を与えている」(20代男性)、「在宅勤務を有効活用できている」(40代男性)という声もある。
一方、実現できていない理由は「残業が多く、自由に使えるお金も少ない」(20代男性)、「休みが少なすぎて、休日は体調が悪く寝ている」(30代女性)など、境界が保てない環境が目立った。



