中国は米国時間4月14日、ホルムズ海峡沿いのイランの港に対する米国の封鎖は「危険な行為」だと批判した。その一方で、制裁対象となっている中国船が同日、同海峡を無事通過したことも判明している。
中国外務省報道官の郭嘉昆は14日の定例記者会見で、米国によるホルムズ海峡の封鎖は「危険かつ無責任な行為」であり、地域の緊張をさらに高めるものだと述べた。郭は、地域における米軍の展開拡大と封鎖が、現在進行中の「ただでさえ脆弱な停戦」を損なう恐れがあると警告した。また、中国がイランに武器を供与しているとの報道については「完全に捏造されたものだ」として否定した。
前日には各方面に「自制」を求めるに留まっていた中国だが、今回の郭の発言は、米国の封鎖に対してより強い反発を示すものとなった。
同日、習近平国家主席も、スペインのペドロ・サンチェス首相との会談の中で米国を批判する姿勢を見せた。サンチェスは西側諸国においてイラン攻撃を最も声高に批判する人物の1人だ。習は会談で「国際秩序は崩壊し、混乱に陥っている」と語った。また、アラブ首長国連邦(UAE)のハーリド・ビン・ムハンマド・ザーイド皇太子との別個の会談では、中国は今後も中東において「建設的な役割を果たし続ける」と述べた上で、「世界が弱肉強食のジャングルの掟に逆戻りすることを許してはならない」と付け加えた。
米国の封鎖は米東部時間13日午前10時に発効したが、データ分析各社の報告によれば、米国から制裁を受けているタンカーの一部が封鎖をかいくぐり、海峡の航行に成功したという。ロイターとブルームバーグが報じたケプラーのデータによれば、上海宣潤海運が所有するタンカー、リッチ・スターリーが25万バレルのメタノールを積んで海峡を通過した。同船とその親会社は、イランに対する石油輸出の制裁逃れを支援したとして2023年に米国から制裁を受けている。リッチ・スターリーが今回の航行中にイランの港に寄港したかどうかは不明だ。
また、CNNはこれに先立ち、別の制裁対象船であるエルピスも13日の封鎖発効後にホルムズ海峡を通過したと報じている。エルピスは今年初め、イラン産の石油を輸送するシャドー・フリート(影の船団)の一翼を担っているとして米財務省から制裁を受けていた。
ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、ホルムズ海峡の封鎖には中東における米国の主要な同盟国であるサウジアラビアも反発している。同紙の報道では、サウジアラビア当局は、ペルシャ湾にあるイランの港への出入港を阻止する試みが、イラン政府やイエメンの武装勢力による報復を招くことを懸念しているという。こうした報復が行われれば、イランとその同盟勢力であるフーシ派が、紅海の入り口であるバブ・エル・マンデブ海峡を封鎖する恐れがある。
サウジアラビアは現在、東西パイプラインを利用して石油輸送を紅海ルートへ振り向けることで、ホルムズ海峡の封鎖による圧力を一部回避している状況だ。



