AIに関する投資の競争が加速──Anthropicの急成長も鮮明に
CoreWeaveは主に、エヌビディアのGPUを多数搭載したデータセンターを構築し、それを貸し出すことで収益を得ている。GPUはAIモデルの学習と稼働に必要な電力と計算能力を提供する。2022年にChatGPTが公開されて以降、AI開発のためのインフラ需要は爆発的に増加し、アルファベット、マイクロソフト、メタ、アマゾンは2026年だけで合計7000億ドル(約111.3兆円)の投資をコミットし、最も高度で先進的なモデルの構築を競っている。
Anthropicは4月7日、流出した同社「Mythos」モデルが非常に強力で、ソフトウェアプログラムの脆弱性を見つける能力が高いため一般公開を見送ると発表した。その代わりに、アップル、アマゾン、グーグル、マイクロソフトを含む40社の厳選企業に対して、「Project Glasswing」と名付けたサイバーセキュリティの取り組みのもと「Mythos」モデルを提供すると述べた。
Anthropicは2021年、ダリオ・アモデイとダニエラ・アモデイの兄妹と、AIの安全性をめぐる会社の方向性に懸念を持ったChatGPT元従業員によって設立された。Anthropicの現在の評価額は3800億ドル(約60.4兆円)で、6日には年間売上高のランレートが300億ドル(約4.8兆円)に達したと発表した。これはOpenAIの年換算収益(2月時点)250億ドル(約4兆円)を上回る。OpenAIの評価額は現在8520億ドル(約135.5兆円)だ。
2026年のAI投資、世界で約397.5兆円
調査会社ガートナーは、AI構築に向けた世界支出が2026年に2兆5000億ドル(約397.5兆円)に達し、前年から44%増になると見込む。同社は、AIインフラが支出を押し上げ、その金額の半分超を占めると推計している。
積極投資を続けるCoreWeave、ただし株価は高値から45%安
こうした契約ラッシュと並行して、CoreWeaveは積極的に資金調達の拡大も進めている。同社は2026年の設備投資額を300億〜350億ドル(約4.8兆~約5.6兆円)に設定しており、2025年の約150億ドル(約2.4兆円)から増加する見込みだ。CEOのマイク・イントレーターは、2月の決算発表が増額を理由に批判を受けた後も、この支出戦略を擁護した。「この市場に巨額の資金を投じている我々を見て懸念を抱く人がいるのは理解しているが、実際のところ、当社の受注残は莫大だ」と、当時CNBCに語っている。2025年3月の上場以来、株価は160%上昇しているが、2025年6月のピークからは約45%下落している。2026年の株価は変動が大きく、1月以降で30%上昇している。
焦点は収益性──投資家は5月13日予定の決算に注目
Anthropicとの契約の財務条件が開示されていないため、投資家は5月13日に予定されるCoreWeaveの次回四半期決算で、契約範囲や期間に関する追加情報が示されるか注視している。投資家はまた、CoreWeaveが積み上がった負債を、持続可能で高マージンのキャッシュフローへと転換できるかどうか、そしてその方法にも目を向ける。CoreWeaveは2025年の売上高が51億ドル(約8109億円)で、2024年の19億ドル(約3021億円)のほぼ3倍になったと報告したが、純損失は11億ドル(約1749億円)で黒字化していない。


