米国時間4月9日発表の政府統計によると、連邦準備制度理事会(FRB)が重視する米国のインフレ指標は2月に予想を上回る改善を見せた。イラン攻撃がもたらす広範な経済的影響がいまだ不透明な中、FRBが今月末の会合で再び金利を据え置く公算が高まっている。
経済分析局が9日に報告したところによれば、2月の個人消費支出(PCE)物価指数(コア指数)は前年比3%上昇となり、1月の3.1%から低下した。ファクトセットがまとめた市場予想の2.9%、およびFRBの目標値である2%を上回った。
手当、賃金、給与を含む世帯の総所得を示す個人所得は、同月に182億ドル(約2兆8900億円)減少した。これは率にして0.1%減にあたり、市場予想の0.4%増を下回る結果となった。
2月の総合指数は前年比2.8%上昇となり、インフレが1月と同等の数字に落ち着くというアナリストの予測と一致した。
米国民による支出の方法や習慣が時間の経過とともにどのように変化し、適応するかをより良く理解できる指標であるとして、FRBは消費者物価指数(CPI)よりもPCE物価指数をより重視している。
労働統計局(BLS)は10日にCPIを発表する予定だ。これによりイラン攻撃が消費者物価にどの程度の影響を与えたかについての洞察が得られる。ウォール街は、総合CPIが前回の2.4%から3.4%へと急上昇し、コア指数は前回の2.5%から2.7%へと上昇すると予測している。BLSは以前、1月から2月にかけて燃料油価格が11.1%上昇したと報告しており、原油価格が2022年以来の最高水準に達した3月以降はさらに上昇する可能性が高い。
CMEのFedWatchツールによると、29日に予定される連邦公開市場委員会(FOMC)において金利が据え置かれる確率は98.4%とされている。また、金利が今年を通して据え置かれる確率は70.5%となっている。
エコノミストたちは、イラン攻撃によるリセッション(景気後退)入りの可能性を警告しており、複数のアナリストが原油やガス価格の高騰によるインフレ率上昇の可能性を指摘している。FRBのジェローム・パウエル議長や他の理事たちは、この紛争が経済成長やインフレにどのような影響を与えるかを知るには時期尚早だと繰り返し述べており、パウエルはインフレ率が改善しなければ「利下げは行われないだろう」と述べた。
原油価格はこの1カ月で数回ほど100ドルの節目を超えて急騰したが、ドナルド・トランプ大統領が停戦合意を発表した8日には91ドル強の水準まで下落した。IGのアナリストであるファビアン・イップは、停戦の発表にもかかわらずトレーダーはまだ「安全信号」を受け取っていないと注意を促し、ゴールドマン・サックスのアナリストを務めるリッチ・プリボロツキーは、停戦とは「定義上、脆弱なものである」と警告した。



