政治

2026.04.10 07:30

各国首脳、米国とイランの停戦合意に懐疑的

イスラエル軍の空爆後に煙が立ち上るレバノンの首都ベイルート。2026年4月8日撮影(Marwan Naamani/picture alliance via Getty Images)

スペインは9日、イランの首都テヘランにある大使館を再開すると発表した。米国がイランへの攻撃を開始して以降、トランプ大統領に対して最も厳しい批判を展開してきたスペインのペドロ・サンチェス首相は、米イスラエルの軍事作戦を「文明への攻撃」と呼び、強く非難していた。同首相は停戦報道に対しても、「スペイン政府は、世界を火の海にした者たちがバケツを持って現れたからといって、彼らを称賛することはない」と切り捨てた。

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ネタニヤフ首相は9日、レバノンと直接交渉することに合意したと明らかにした。

国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエワ専務理事は同日、たとえ和平合意が成立したとしても、米国によるイラン攻撃は世界経済に永続的な「傷跡」を残すだろうと警告。「たとえ最善のシナリオでも、以前の状態に完全に戻ることはないだろう」との見方を示した。米国とイランの戦闘により、石油輸送の要衝ホルムズ海峡での船舶の往来が妨げられ、原油価格が急騰した。世界的にインフレが加速しており、IMFは経済成長見通しを下方修正している。ゲオルギエワ専務理事は、この戦闘で少なくとも4500万人が食料不足に陥っていると指摘した。

中東の混乱は、80年近く存続してきた集団安全保障の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)加盟国の間に深刻な亀裂を生じさせた。米国はNATOの支持を得ることなくイランへの攻撃を開始し、欧州の加盟国の大半は同軍事作戦への協力を拒否した。トランプ大統領はNATOに「失望」したとして、加盟国が攻撃に協力しなかったことへの不満を公の場で表明した。同大統領は、そもそも米国がNATOに属すべきかどうかを疑問視している。トランプ大統領は8日、NATOのマルク・ルッテ事務総長と会談し、「率直かつ開放的な」議論を交わしたと述べた。米ホワイトハウスのカロライン・リービット報道官は、米国がNATOから脱退する可能性について協議したと明らかにした。

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forbes.com 原文) 

翻訳・編集=安藤清香

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