政治

2026.04.10 07:30

各国首脳、米国とイランの停戦合意に懐疑的

イスラエル軍の空爆後に煙が立ち上るレバノンの首都ベイルート。2026年4月8日撮影(Marwan Naamani/picture alliance via Getty Images)

イスラエル軍の空爆後に煙が立ち上るレバノンの首都ベイルート。2026年4月8日撮影(Marwan Naamani/picture alliance via Getty Images)

ドナルド・トランプ米大統領による強硬な威嚇によって、米イスラエルとイランとの間で停戦合意が成立したという知らせに対し、米国の同盟国の首脳らは慎重に歓迎の意を示した。他方で、イスラエルが「必要であればどこでも」攻撃を継続すると表明していることから、この合意はすでに危うい状況にあるとみられ、各国の首脳の多くは懐疑的な見方を示している。

トランプ大統領は7日、イランが米国の要求に応じなければ「文明」を滅ぼすと脅した。同日、停戦合意が成立したが、イスラエルが翌日レバノンを空爆したことで、イランは合意の「重大な違反」だと非難した。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は9日、「必要であればどこでも」攻撃を継続すると表明した。トランプ大統領は、レバノンは停戦合意の対象外だと説明したが、世界各国の首脳らの怒りを買うこととなった。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、トランプ大統領が停戦を受け入れたことを評価した一方で、レバノンを対象に含めるよう合意を修正しなければ、その停戦は「信頼性があり、持続可能なもの」にはならないと指摘した。

ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は「トランプ大統領が文明を破壊する意図はなかったと確信している」としつつも、イスラエルによるレバノンへの攻撃を非難し、それが「和平交渉全体を妨げる恐れがある」と指摘した。

ロシア外務省のマリヤ・ザハロワ報道官は、イスラエルのレバノンへの空爆を「攻撃的な行動」と非難。これにより「進展しつつある交渉過程が頓挫する恐れがある」と述べた。

欧州連合(EU)の外相に当たるカヤ・カラス外交安全保障上級代表は当初、停戦を「脅威を和らげ、ミサイル攻撃を止め、海上輸送を再開し、外交の余地を生み出すために切実に必要とされていた機会」として称賛した。ところが、9日には、イスラエル軍がレバノンへの攻撃を続けていることを指摘し、「米国とイランの停戦は深刻な緊張状態にある」と警告した。

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翻訳・編集=安藤清香

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