予報官らによると、ラニーニャ現象は終息に向かいつつある。今週初めに米海洋大気局(NOAA)が発表したブリーフィングによれば、東中部太平洋の水温は依然として平年をわずかに下回っている。しかし、このNOAAのブリーフィングで注目すべきは、秋までにエルニーニョへ移行すると予想されており、しかもそれが特に強力なものになる可能性があるという点だ。実際、「スーパーエルニーニョ」の可能性を指摘する声も上がっている。その意味するところを解説しよう。
「2026年5月中にラニーニャからENSO中立(エルニーニョ現象でもラニーニャ現象でもない状態)への移行が予想され、5月から7月にかけてはENSO中立が優勢となる見込みである(確率55%)」とNOAAの気候予測センターは発表した。さらに「2026年6月から8月にかけてエルニーニョが発生する可能性が高く(確率62%)、少なくとも2026年末まで持続する見通しである」と続けている。
両現象は、エルニーニョ・南方振動(ENSO)サイクルと呼ばれるより大きな循環の一部だ。エルニーニョは、貿易風が弱まり、暖かい水が海の東側へ戻ることで、東太平洋の海面水温が高くなるのが特徴だ。これにより、深層の冷たい水が湧き上がる「湧昇」も抑えられてしまう。
ラニーニャの期間中は貿易風が強まるため、暖かい海水は西太平洋へ押しやられる。湧昇により、より深い場所から冷たい海水が上昇する。NOAAの国立海洋局によると、「エルニーニョとラニーニャはいずれも、世界の気象、山火事、生態系、経済に影響を与える。通常は9〜12カ月続くが、数年間持続することもある」という。エルニーニョとラニーニャの発生周期はおよそ2〜7年だが、変動がある。両位相とも大気中のジェット気流パターンに影響を与えるため、世界の気象が左右される。



