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2026.04.14 07:15

ネコがご飯を残す理由は「飽きたから」 匂いを変えるだけで食欲が回復する研究結果

プレスリリースより

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同じフードを与えていると、ネコはあまり食べなくなる。お腹が空いているはずなのに、どうして食べ残しちゃうんだろうと心配なオーナーも多いだろう。そんなネコの食欲に関して、岩手大学が真剣に研究を行った結果、そこにはネコの嗅覚が深く関わっていることがわかった。

一度にまとまった量のご飯を食べるイヌと違って、ネコはちょっとずつ何度にも分けて食べる習性がある。イヌの祖先は、群れで大きな獲物を狩ってたらふく食べるのに対して、ネコの祖先は、単独で小さな獲物を捕って食べる習性があり、それが受け継がれているのだという。これを「少量頻回摂食」と呼ぶ。それにしても、少量与えたフードを食べ残すのはなぜなのか、よくわかっていなかった。

岩手大学農学部の宮崎雅雄教授、高橋巧大学院生らによる研究グループは、嗅覚に大きく依存するネコは、人間と同様に、同じ匂いの食べものを食べ続けると飽きてしまう、「感覚特異的飽和」が起きるのではないかと考えた。そこで、12匹のネコを使って実験を行った。

餌の皿にフードを入れて与え、その後10分間は空の皿を置く。これを1サイクルとして6サイクル繰り返した。すると、6サイクルとも同じ餌を与えると、食べる量がだんだん低下したのに対して、毎回異なる餌を与えた場合は食欲の低下は緩和されて、総合的な摂取量が増えた。また、ずっと同じフードを与え、6サイクル目だけ異なるフードを与えても、食欲が回復することがわかった。

さらに、匂いだけでも食欲に変化が生じるかを試すために、同じフードを与えながら、別のフードの匂いだけを嗅がせる実験も行った(皿を2重にして、上にいつものフード、口が届かない下の段に匂いの違うフードを入れる)。すると、匂いが変わるだけでも食欲が回復することが判明した。

フードを変える、匂いを変えるというごく簡単な対処法でネコの食欲を回復させられる可能性が見えた。ネコちゃんの食欲にお悩みの方は、試してみてはどうだろう。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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