キャリア

2026.04.13 10:45

就活生の6割がAIで自己分析する時代。それでも拭えない「思考力低下」の不安

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エントリーシートの下書き、誤字脱字のチェック。就活生にとってAIは、つい最近まで作業を楽にする道具だった。ところが今、その役割が変わり始めている。

採用マーケティング支援を行うNo Companyが、就活中にAIを活用した大学3・4年生を対象に調査を実施した。見えてきたのは、AIを対話相手として使いこなす世代の、意外な葛藤だった。

エントリーシート作成を上回った「自己分析」

就活でAIを使った場面を尋ねると、最多は「自己分析(過去の経験の棚卸し、強みの言語化)」で57.0%。「エントリーシート・履歴書の作成」(46.8%)、「文章のブラッシュアップ・誤字脱字チェック」(36.0%)を上回った。5位にも「キャリア相談(自分に合う業界や職種の壁打ち)」(27.0%)が入っている。

背景にあるのは、企業選びの軸そのものの変化だろう。知名度や条件といったスペックではなく、「自分に合っているか」で選ぼうとすれば、まず自分を知る必要がある。AIはその壁打ち相手になっているのだ。

実際、約7割が「AIで自分に合う会社の情報を探している(探せると思っている)」と回答しており、企業との接点のつくり方自体が変わりつつある。

効率化の先にあるリアル回帰

ただし、AIに任せきりというわけではない。AI活用で生まれた時間の使い道を見ると、インターンシップや説明会への参加に充て、OB・OG訪問に動いた学生もいた。

AIがどれだけ進化しても、社員同士の距離感や職場の空気は、実際に会わなければつかめない。学生たちが聞きたがっているのも、良い話ばかりではない。AIで効率化するほど、失敗談、苦労、入社前とのギャップといった手触りのある情報の価値が浮き上がるという構図が見えてくる。

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文=池田美樹

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