欧州

2026.04.09 11:00

トランプ、イラン攻撃に反対するNATO諸国からの米軍撤収を検討か

ドナルド・トランプ大統領(Alex Wong/Getty Images)

ドナルド・トランプ大統領(Alex Wong/Getty Images)

ドナルド・トランプ大統領は、対イラン戦争を支持していない北大西洋条約機構(NATO)加盟国から米軍部隊を撤退させ、より協力的な国へ移動させることを検討していると、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが米国時間4月8日に報じた。さらにトランプは、米国をNATOから全面的に脱退させることも検討しているという。

同紙によると、この提案は、トランプが米国とイスラエルのイラン攻撃に協力的でなかったと判断した国々に駐留する米軍を撤退させ、紛争において支援的とみなされる国々に移動させるというものだ。

一部のNATO加盟国に対するこの潜在的な「罰」は、ホワイトハウス内で検討されている複数の選択肢の1つだと同紙は伝えている。

4月8日にトランプと非公開で会談したNATOのマルク・ルッテ事務総長は、CNNのインタビューで同紙報道の真偽には言及せず、口を閉ざしたまま、トランプと「非常に率直で」「オープンな議論」を行ったと述べた。

トランプとルッテの会談は、カロライン・レヴィット報道官が、トランプはNATOからの脱退を検討していると発言した後に行われた。NATOは32カ国から成る同盟で、加盟国に対して集団的軍事防衛を担う組織である。

しかし、2023年の法律により、トランプは一方的に米国をNATOから脱退させることはできない。同法は、脱退には上院の3分の2の承認(現状では少なくとも民主党議員14人の賛成を含む)が必要、または議会の正式な法制定が必要だと定めている。

この法律は当時フロリダ州選出上院議員だったマルコ・ルビオ(現国務長官)が共同提案者であり、ルビオは最近Fox Newsに対し、対イラン戦争の後に「NATOとの米国の関係を再検討しなければならない」と語った。

米国とイランは米国時間3月7日夜、停戦合意に達した。トランプは、両国は体制転換を確立し核関連物資を除去するために「緊密に協力する」と述べた。この合意は、トランプが民間インフラへの攻撃を示唆しつつ、「今夜、ひとつの文明全体が死に、二度と戻ってこない」と述べた声明と並行して攻撃を警告した後に成立した。イランは、イスラエルがレバノンで爆撃を行った後、米国が停戦合意を破ったと非難した。トランプとJ・D・ヴァンス副大統領は、イランが停戦条件を誤解しており、レバノンは停戦の対象に含まれていなかったと主張した。

トランプのイラン攻撃を支持したNATO諸国

米国とイスラエルがイランに対して実施した攻撃を支持する書簡を出したNATO諸国は、カナダ、チェコ、アルバニア、北マケドニア、リトアニア、ラトビアの6カ国のみだという。

トランプは、イラン沖の交易上の要衝で、石油の流れにとって重要なホルムズ海峡を掌握することについて、NATOの支持を取り付けることに失敗した。大統領は特に、戦争により積極的な役割を果たさないとして英国とフランスを非難し、関与しない欧州の同盟国は米国から石油を買うか、「遅まきながら勇気を出して、ホルムズ海峡へ行き、それをただ奪い取れ」と述べた。

イタリアとスペインは戦争に反対する強硬な立場をとっており、スペインは3月、米国にスペインの軍事基地の使用を認めているというホワイトハウスの主張を否定した。

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forbes.com 原文

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