2026.04.12 11:00

オーバーツーリズムで変わった人気観光地5選 「大嫌い」「大好き」評価が真っ二つ

かつてはカンクンからの日帰り旅行を含め、このエリア最大の見どころだったマヤ文明のトゥルム遺跡(メキシコ)。トゥルムは今では高級ホテルやSNSが先導する観光地となり、雰囲気が様変わりした(shutterstock.com)

かつてはカンクンからの日帰り旅行を含め、このエリア最大の見どころだったマヤ文明のトゥルム遺跡(メキシコ)。トゥルムは今では高級ホテルやSNSが先導する観光地となり、雰囲気が様変わりした(shutterstock.com)

今、世界は海外旅行ブームに沸き、多くの観光地が毎年、過去最多の訪問者数を更新している。

しかし地元の人のなかには、観光客の増加を喜ぶ人がいる一方で、反発を感じている人もいる。

多くの観光地で起きているのが、オーバーツーリズムによる住宅不足やインフラの限界、地元住民の反発などの問題だ。各国政府は新たな税金や規制、政策でこうした問題の解消に努めているが、SNSでは今も絶え間なく、現実とは必ずしも一致しない「映え写真」が投稿され続けている。

その結果、人気観光地のなかには評価が真っ二つに分かれる場所が生まれている。旅行者は絶賛するか、「行かない方がいい」と忠告するかのどちらで、多くの場合、それぞれに正当な理由がある。すばらしい体験をする人もいれば、時期や予算、期待していた内容によって真逆の体験をする人もいる状態だ。

この記事では、こうした「旅行者の評価が真っ二つに分かれる」人気観光地を紹介する。

ベネチア(イタリア)

イタリア・ベネチア(stock.adobe.com)
イタリア・ベネチア(stock.adobe.com)

人気の理由

ベネチアはヨーロッパ屈指の観光客数を誇る都市だが、人気を集めるのにはそれだけの理由がある。歴史的建築物、運河、車のない通りが織りなす趣ある町並みはベネチアならでは。目玉はサン・マルコ寺院、ドゥカーレ宮殿、カナル・グランデ(運河)などで、ベネチア・ビエンナーレ国際美術展やベネチア国際映画祭では古都の歴史と現代アートが交差する。とはいえ初めてベネチアを訪れる人にとっては、細い路地を気ままに歩いたり、水上バス「ヴァポレット」に乗ったりするだけでも、忘れがたい体験となるだろう。

がっかり要素

AP通信の推定によると、人口約4万8000人のベネチアには年間最大約3000万人もの観光客が訪れるという。この大部分を占め、大混雑を引き起こしているのが、クルーズ船の乗客を含む日帰りの観光客だ。これを受け、市は日帰り観光に5ユーロの入場料制度を導入。しかし初期の試験運用で混雑緩和に大きな効果が見られなかったため、2025年に制度の対象を拡大した。にもかかわらず、ピーク日には今も数万人の観光客が歴史地区へ押し寄せる。Reddit(口コミサイト)やTripAdvisorにしばしばあがるのは、「日中は前に進むのすら難しい」といった深刻な混雑を指摘する声だ。

どんな人に向いているか?

ベネチアは文化や建築にフォーカスできる人や、混雑にストレスを感じない人に向いている。初めて訪れる人や、美術・歴史の愛好家、ピーク時間を避けて観光できる人であれば、おおむね楽しめるだろう。

反対に、静かでゆったりとした旅を好む人や、混雑や行列にストレスを感じる人は、綿密に計画しても快適に過ごせないかもしれない。ハイシーズン以外や夜間は多少緩和されるが、2026年現在、混雑を完全に避けることはできない状況だ。

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翻訳=猪股るー

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