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2026.04.15 11:00

IT人材不足が招く「守り」の限界をどう突破するか――PagerDutyが挑む「システム運用の属人化」という、日本企業が陥る構造欠陥の打破

システム障害は、今や経営リスクとして無視できない事象だ。その影響を抑えるため、多くの企業が24時間体制の監視や外部ベンダーへの委託といった対策を講じている。しかし、この守りの費用を「攻めの投資」へと転換することで、年間約1億円(※1)もの固定費削減に成功した事例がある。成果の背景には、PagerDutyが重視してきた「信頼への投資」という一貫した思想があった。


経営基盤を揺るがす重大なインシデントが発生した際、最も重要なのは迅速な「回復力」だ。システム障害時の対応を自動化・最適化するプラットフォームを提供するPagerDutyが実施した日本を含む世界主要7市場の意思決定者らを対象とした最新調査(※2)によると、インシデントによる財務的損失は組織の68%で1時間あたり30万ドル(約4,500万円)を突破している。なかでも、1時間あたり100万ドル(約1.5億円)以上の損失を被る組織は8%に上り、回復が1時間遅れるごとに、巨額の利益が消失していく計算になる。

つまりインシデント対応の遅れは、経営直結の損失そのものといえる。

個人依存から脱却し、運用を仕組みで再設計する

日本IBMや日本マイクロソフトにおいて、通信から流通まで幅広い業界のDX支援を牽引し、大規模なシステム障害の現場に数多く関わってきたPagerDuty代表取締役社長の山根伸行(以下、山根)は、損失を招く対応の遅れは、現場の構造的な問題に起因すると指摘する。

多くの企業ではシステムの運用を外部のITベンダーに任せており、自社内に技術的な中身を把握している人材がいないブラックボックス化が進んでいる。

「ビジネスの要であるシステムの運用を自社で制御できていないケースは少なくありません。障害が発生しても自ら解決に動けず、外部の対応に依存する。“自分たちの事業でありながら、自ら手を打てない”状態が、対応の遅れを招く構造的な要因となっていると考えています」

さらに山根は、この構造のもとで運用の属人化が進行している点を問題視する。

PagerDuty 代表取締役社長 山根伸行
PagerDuty 代表取締役社長 山根伸行

「エンジニアは正月やゴールデンウィークであっても、トラブルが発生すれば即座に対応にあたります。私が現場を担当していた当時は、原因が特定できていない段階から関係者が集まり、同時並行で対応が進む場面に多々遭遇しました。本来、復旧作業に専念すべきエンジニアは逐次状況説明や経営層への定期報告を求められる。結果として、説明対応による作業の中断が繰り返され、復旧に充てるべきリソースが分散してしまう。こうした個人の責任感に依存し、エンジニアの限られたリソースを報告業務に振り向ける運用には限界があると感じていました」

山根がPagerDutyへの参画を決意したのは、現場の限界を個人の頑張りに依存するのではなく、「組織の仕組み」で解決できると確信したからだ。PagerDutyの思想の核は、エンジニアの知的資本を保護し、その価値を最大化しながら事業を安全に成長させる基盤を提供する点にある。

2009年にサンフランシスコで創業した同社は、世界で約3万4,000社に導入されるシステム障害管理のプラットフォーム「PagerDuty」(プラットフォーム名=”PagerDuty Operations Cloud”)を提供している。その特徴は、インシデントの重要度に応じて対応の優先順位を判断し、必要な人員にのみ情報を届けることで、障害対応のプロセス全体を仕組みとして機能させている点にある。

「PagerDutyは700以上のツールと連携し、インシデントの検知から判断、対応、復旧までの一連のプロセスを一貫して管理します。AIが重要なインシデントだけを特定して最適な担当者へ通知することで、必要な人だけに必要な情報が届く状態をつくる。これによりエンジニアの負担を軽減し、不測の事態への対処を個人から組織の仕組みへと転換することができます」

各種監視ツールと連携して異常を検知し、その重要度に応じて対応を振り分け、復旧までのプロセスを一貫して管理する。障害対応を個人の判断や経験に委ねるのではなく、再現可能な仕組みとして組織に組み込む——その設計が、PagerDutyの価値の中核にある。

同社の導入企業では、この仕組みによって運用のあり方そのものが見直されている。属人化していた対応が整理され、限られたリソースでも一貫した対応が可能になるなど、現場の負荷軽減にもつながっている。

攻めの投資が企業の未来を左右する

同社は22年の日本法人設立以降、製品の日本語化を含め、日本市場に最適化した投資を加速させてきた。今年(26年)からは「LIGHT THE UNSEEN(止められない世界を、照らす光。)」というメッセージを掲げている。『UNSEEN(目に見えないもの)』を照らすことで、結果として日本語の『安心』を届けるという意味も込められている。見えない場所でシステムを支える仕組みを整えることで、エンジニアが安定して価値を発揮できる状態をつくる。その思想を表した言葉だ。

この思想を支えるのが、創業以来、17年間インシデント管理に特化してきた専業性である。あらゆる業界の障害対応ノウハウを蓄積し、監視ツールやITSMツールの一機能としてではなく、障害対応のプロセス全体を最適化する設計がなされている。プラットフォーム自体も、メンテナンスによるダウンタイムをゼロとする思想で構築されており、24時間365日の安定稼働を実現。稼働率ほぼ100%という事実が、企業の事業継続を担保している。

仕組みの整備は、結果としてコスト構造の見直しにもつながっている。ベネッセコーポレーションの事例(※1)では、「PagerDuty」の導入により、年間約1.2億円の固定費削減を実現。これは単なる経費削減ではなく、属人化していた“守り”をシステムで自動化したことによる必然的な結果だ。

山根は、エンジニアの知的資本を生かすインフラへの投資を、企業成長の基盤として位置付けるべきだと指摘する。

「守りのコストは見方を変えれば成長に直結する投資でもあります。私は大きく3つの価値が生まれると考えています。1つ目はイノベーションの打数。優秀なエンジニアがトラブル対応に追われ続ける状況は、例えるならF1チームがずっとタイヤ交換や修理ばかりしているようなものです。本来は新機能開発や革新的な取り組みに時間を使うべきで、それが結果として市場投入のスピード向上につながります。

2つ目は回復力です。例えばEコマースサイトの停止が1時間続くのと10分で復旧するのとでは、ビジネスへの影響は大きく異なります。また、エンジニアが常に責任を問われる前提で働く環境ではなく、失敗を恐れず挑戦できる心理的安全性を確保することも重要です。

そして3つ目は人材です。トップレベルのエンジニアの採用や定着は、インシデント管理の枠を超えた経営課題そのものだと言えます」

さらに山根はAIの進展を背景に、エンジニアの価値そのものをとらえ直す必要があると指摘する。

「AIの進展によって、コード生成のような作業は自動化が進んでいます。一方で、エンジニアの役割がなくなるわけではありません。顧客や社内ユーザーが直面する課題を理解し、事業を止めないという前提のもとでシステムを設計・運用していくことは人にしか担えない領域です。つまり、彼らは企業の事業継続を支える根幹的な存在であり、その知的資産こそが新たなイノベーションを生む源泉でもあるということです」

既に国内400社以上の企業がPagerDutyを利用している。更には、日本法人の設立当初、PagerDutyのパートナー企業は5社にとどまっていたが、現在は20社以上に拡大している。こうした広がりは、運用の在り方を見直す企業が増えていることを示している。

「システム障害をゼロにすることは不可能ですが、その影響を最小限に抑え、いかに早く回復させるかは経営の判断次第です。テクノロジーを支えるエンジニアの価値を最大化させること。その信頼への投資こそが、持続的な成長を実現するための基盤になると信じています」

PagerDuty
https://www.pagerduty.co.jp/


やまね・のぶゆき◎慶応義塾大学卒業後、2004年に日本IBM入社。通信・運輸業界の大手法人担当営業に従事したのち、12年に日本マイクロソフトに移り、業務執行役員 流通サービス営業統括本部長として業界全体のDX支援に手腕を発揮してきた。22年にPagerDutyに参画し、代表取締役社長に就任。

※1 顧客体験に直結する稼働をPagerDutyで監視 | 一次対応の完全無人化により年間約1億円を削減
※2 State of AI-First Operations 2026

Promoted by PagerDuty / text by Tetsujiro Kawai / photographs by Daichi Saito / edited by Aya Ohtou(CRAING)