トランプ政権の中東和平特使を務めるスティーブ・ウィトコフ(69)の最新資産開示が4月に公開され、その内容が注目を集めている。
特使として世界を飛び回るかたわら、トランプ一家と共同創業した暗号資産企業「World Liberty Financial」(WLF。ワールド・リバティ・ファイナンシャル)のトークン売却で巨額の利益を得た。アラブ首長国連邦(UAE)王族への持分売却も、ウィトコフの収益に貢献した。イーロン・マスクのSpaceXとの統合で急騰したXへの出資も実を結び、ウィトコフの純資産は1年で15%増の23億ドル(約3657億円)に達した。
SpaceXは2026年6月にIPOを控えており、その評価額の目標は現在の60%増となる2兆ドル超(約318兆円)だ。実現すれば、ウィトコフの含み益はさらに膨らむ。米国では大統領の側近が政権との近さを利益に変えることへの批判が根強い。特使職と私益が交差するウィトコフの1年をお伝えする。
スティーブ・ウィトコフ、中東特使から「和平ミッション特別特使」へ
スティーブ・ウィトコフにとって、この1年は出来事の多い年だった。2024年11月、ドナルド・トランプ大統領から中東担当特使に起用されたニューヨークの不動産デベロッパーは、2025年に入るや否やガザの停戦合意で動き出し、続けてロシアとウクライナの和平交渉、イランとの核合意の交渉にも取り組んだ。2025年6月には「和平ミッション特別特使」となり、より広い責任範囲を担うことになった。
外交面では明暗が交錯している。2025年10月にガザで新たな停戦を実現したものの、ロシアとウクライナはジョー・バイデン政権下の時点から和平合意に近づいておらず、米国とイスラエルは2026年2月にイランを攻撃し、現在も続く紛争が始まった。



