富の大半を占めるウィトコフ・グループは、評価額約2544億円の不動産企業
とはいえ、ウィトコフの富の大半は、1997年に彼が創業したニューヨーク拠点の不動産デベロッパー、ウィトコフ・グループにある。Forbesは同社の価値を16億ドル(約2544億円)と推計している。主な資産には、マイアミのショア・クラブ(海沿いのコンドミニアム49戸と、73室のラグジュアリーホテル「オーベルジュ」を備える予定)や、フロリダ州ハランデールビーチのシェル・ベイ・クラブ(会費が150万ドル[約2億4000万円]のゴルフコース、ホテル、コンドミニアム開発)などが含まれる。また、パームビーチではレン・ブラバトニクのアクセス・インダストリーズと提携し、ラグジュアリーホテルを併設する別のゴルフクラブ「ダッチマンズ・パイプ」も開発中だ。
「不動産開発における当社の深い専門性が、南フロリダにおいて一流のゴルフ拠点を確立する好機を見極めることを可能にした」と、2025年初頭に父に代わって同社CEOに就任した息子アレックスは、10月のForbesのインタビューで語った。
不動産が好調に見えるにもかかわらず、ウィトコフは少なくとも書面上は、自身の名を冠した会社から距離を置こうとしている。9月に公表された最初の資産開示では、同社の持ち分を1億2000万ドル(約191億円)で売却したことが明らかになった。ただし、買い手の名称、売却日、どれだけの持ち分を売却したかは開示していない。4月に利用可能となった最新の開示では、同社の「マネージング・メンバーとしての職を辞任する手続きの最中」であると記載した。
豪奢な自宅コレクションに加え、一部収益を新型ジェット機に充てる
当面手放しそうにないものもある。ハンプトンズの邸宅、マイアミビーチの高級住宅地サンセット・アイランズにある2つの不動産、ニューヨークのトライベッカ地区のコンドミニアム、そしてケンタッキー州レキシントンにある6ベッドルームの住宅と馬小屋を備えた60エーカーの広大な農場といった、豪奢な自宅コレクションである。最新の開示には、フランス・マルセイユの複合用途不動産への持ち分や、インド・ムンバイでの「土地開発」も記載されている。これは、2025年、トランプがインドの億万長者ムケシュ・アンバニのリライアンス・インダストリーズが所有する会社から開発手数料として1000万ドル(約15億9000万円)を受け取ったと開示したこととも重なる。
ガルフストリームG650を売却、ボンバルディア・グローバル7500を約119億円で導入
多忙な移動日程を考えれば、ウィトコフが収益の一部を新しいジェット機に使ったとしても不思議ではない。2025年、ガルフストリームG650を推定4000万ドル(約64億円)で売却し、2024年製の新しいボンバルディア・グローバル7500に置き換えた。価格はおそらく7500万ドル(約119億円)前後だという。全額を一括で支払ったわけではない。4月の開示によれば、ウィトコフはJPモルガンとM&Tバンクから航空機ローンとして約5800万ドル(約92億円)を借り入れている。
この新しいジェット機はすでに大いに役立っている。ADSB Exchangeのフライトデータによれば、ウィトコフはマイアミとワシントン間を頻繁に往復しているほか、外交目的でスイスのジュネーブやオマーンのマスカット(戦争勃発前のイランとの協議)、モスクワ(ウラジーミル・プーチンとの会談)、アブダビ、フランス、ドイツ、イスラエル、イタリア、英国での各国首脳との協議にもこの機体を使っている。
2026年の外交がどのような結果に終わろうとも、ウィトコフは暗号資産への賭けの恩恵を受け続ける可能性が高い。SpaceX株が急騰すれば、大当たりを手にする可能性もある。


