ロシアはさらに、新型中距離弾道ミサイル「オレシニク」をベラルーシに配備している。ルカシェンコ大統領は、同ミサイルはベラルーシの防衛を強化するために取得したものだと説明しているが、米シンクタンク戦争研究所(ISW)による評価では、ロシア軍がベラルーシでの存在感を拡大することで、両国の関係が緊密になっていることが明らかになっている。
ロシアが現在、ベラルーシに長距離無人機の基地を建設しようとしていることについて、ウクライナ当局は懸念を示している。ロシアの首都モスクワはウクライナの首都キーウから約1500キロ離れており、ウクライナ側はロシア軍の無人機やミサイルが到達する前に自国民を守るための時間を確保することができる。しかし、ベラルーシの首都ミンスクはキーウからわずか440キロしか離れていない。もしロシアがウクライナを攻撃するために長距離無人機を送り込むべく、ベラルーシにこうした基地を建設すれば、ウクライナが攻撃に対処するための時間は大幅に短縮されることになるだろう。これにより、ロシア軍によるウクライナの社会基盤や民間人への攻撃が激化する恐れがある。また、ウクライナと国境を接する北大西洋条約機構(NATO)加盟国の空域にロシアの無人機が侵入する可能性が増すことから、NATOは警戒態勢に入るだろう。実際、ポーランドとルーマニアは昨年、ロシアの無人機が自国の領空に侵入したと報告している。
ベラルーシに長距離無人機用のロシア軍基地を建設するには時間がかかるため、ウクライナはこれらの地上管制局が完成する前に防空体制を整えることができる。とはいえ、ベラルーシにこうした施設が設置される可能性があることから、ウクライナ当局は厳戒態勢を敷いている。ロシアが無人機基地を建設した場合、ポーランド、ルーマニア、バルト三国など、中東欧のNATO加盟国もベラルーシの情勢を注視することになる。これらの国々はロシアとベラルーシの関係強化を懸念しつつ、自国の防空体制を整えていくことになるだろう。


