さらなる価格高騰の懸念にも注目が集まる。国連は、イラン攻撃が継続した場合、2026年上半期の肥料価格は平均15%から20%上昇する可能性があると指摘している。また、燃料価格が近いうちに下落する兆候は見られないとする専門家の声もある。国連世界食糧計画(WFP)は、燃料価格の急騰が今後数カ月の間にさらに多くの人々を「深刻な食料不安」に追い込む可能性があると警告した。
センター・フォー・グローバル・ディベロップメント(CGD)のリー・クロフォードとイーシャニ・カンドパルは、「肥料価格が高くなれば、次の収穫はより少なく、よりコストのかかるものになる」と述べる。「肥料価格高騰の影響が完全に現れるのは、6カ月から12カ月後の収穫シーズンになってからだ。しかし、行動すべきは今であり、高価格が定着してからでは遅すぎる」
CGDによれば、低中所得国の貧困層は所得の65%を食料に費やすとされる。富裕層の支出割合は20%であり、同じ食料価格の上昇でも貧困層は富裕層の3倍以上の打撃を受けることになる。
「アフォーダビリティ(手頃な価格)」は、ドナルド・トランプ大統領の選挙キャンペーンにおける最大の論点の1つだったが、就任以来、彼にとって最大の問題へと変わっている。選挙中、トランプの支持者たちは「トランプへの投票は食料品の値下げを意味する」と約束し、彼は今年の一般教書演説でも、自身の政策が価格を押し下げていると主張した。しかし、労働統計局が発表した最新の消費者物価指数によれば、食料価格はこの1年間で3.1%上昇している。
イラン攻撃に加え、トランプが他国に課した広範な関税(食品や農産物の輸入を含む)も食料価格に影響を与えている。2025年11月に政権が免除措置を認めた後も、輸入食品の半分以上が依然として関税の影響を受けている。アメリカ進歩センターによれば、同12月における食料価格の月間上昇率は、2022年秋以来で最も速いペースだった。2025年を通して牛肉の価格は16%上昇し(主な要因は牛の供給問題だが、関税の影響もある)、コーヒーは約20%上昇した。また、関税により果物、魚介類の価格は6%以上上昇した。


