都内の交通網の要であり、ビジネスや生活の基点となるJR山手線。全30駅を環状に結ぶこの路線は、利便性の高さゆえに賃料設定も高水準で推移している。SUUMOジャーナルの調査によると、一人暮らし向け賃貸物件(10平米以上~40平米未満)の家賃相場において、最も安価だったのは田端駅の9.8万円、最高額は有楽町駅の15.4万円だった。
ランキングの上位は、1位の田端(9.8万円)に続き、2位は大塚(9.9万円)、3位には池袋と西日暮里(共に10万円)が並ぶ。これら上位の駅は、すべて山手線の北側エリアに集中しており、中央線より北側の区間は、南側の品川や恵比寿、渋谷といったエリアに比べて値頃感が強く、コストパフォーマンスを重視する層にとっての選択肢となっている。


一方で、過去5年間の推移を振り返ると、2024年までは家賃相場が8万円台の駅も存在したが、2025年には消滅。さらに2025年に9駅あった「9万円台」の駅は、今回の調査ではわずか2駅にまで減少した。不動の1位を維持している田端駅でさえ、2025年の9.1万円から7000円の上昇を見せている。

こうした上昇の背景には、都心回帰の動きや物件供給の質の変化があると考えられる。かつては家賃を抑えるための有力候補であった大塚駅なども、順位こそ2位に浮上したが、実態としては周囲の駅がそれ以上の幅で値上がりしたことによる相対的なランクアップに過ぎない。
こうした値上げが続くと、山手線沿線から「10万円以下の駅」が姿を消すのも時間の問題。住居費の増大は家計の固定費を圧迫する要因となるため、今後は山手線圏から少し離れた場所にするか、利便性や築年数を含めたよりシビアな物件選定が求められるだろう。
出典:SUUMOジャーナル「【2026年】JR山手線『家賃相場が安い駅』ランキング」より



