具体的な不安の内容については、身体への被害が48.8%と最多だが、建物本体や敷地内への被害を懸念する声も約2割存在する。しかし、実際の防衛行動は伴っていない。野生動物の侵入を防ぐ住まいの対策を「特に何も行っていない」と回答した人は83.8%に達する。無対策の理由として「自分の地域では起きない(71.8%)」という楽観視が目立つ一方、出没多発地域の東北や北陸では「何をすればよいかわからない」という回答が3割から4割に及んでいる。


こうした「対策の壁」がある中で、実はクマによる建物被害が火災保険の補償対象になる可能性があることを、94.5%もの人が「知らない」と回答している。クマが住宅の外壁を壊したり、内部に侵入して窓ガラスを割ったりした場合、「外部からの物体の衝突など」や「破損・汚損損害等補償特約」が適用される可能性があるという。ただし、これはソニー損保の火災保険での例であって、すべての保険会社に共通するわけではない点に留意が必要だ。

自治体による防除が進む一方で、個人の住まいを守る意識と補償の知識は依然として低い。物理的な対策が困難な場合でも、万一の際の対策として、自身が加入する保険がどこまで、こうした「野生の脅威」をカバーしているのかを再確認することが、これからの住まい管理における重要な視点となるだろう。
出典:ソニー損害保険「クマ被害と住まいの防衛意識調査」より


