宇宙

2026.04.03 16:00

人類は初めて「月の裏側」を目にする NASAアルテミス2、今後訪れる8つの重要な瞬間

4月1日、フロリダ州のNASAケネディ宇宙センターから宇宙船がオリオン打ち上げられた(NASA/Michael DeMocker)

4月1日、フロリダ州のNASAケネディ宇宙センターから宇宙船がオリオン打ち上げられた(NASA/Michael DeMocker)

4月2日に打ち上げられたNASAのアルテミス2ミッションは、人類が待ち望んだ深宇宙への帰還を告げるものとなる。4人の宇宙飛行士が宇宙船「オリオン」に乗り込み、10日間かけて月を周回する。世界中が注目するこのミッションの重要な瞬間を紹介しよう。

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1. 月遷移軌道投入(2日目)

地球を楕円軌道で2周回した後、ミッションを決定づける瞬間が訪れる。月遷移軌道投入噴射だ。30分間のエンジン燃焼により、オリオンは地球周回軌道を離脱し、月を回って地球へ戻る「自由帰還軌道」に入る。

この操作は事実上、宇宙飛行士を月への旅にコミットさせる一方、地球へ帰還できることも保証する。

2. 地球と月の撮像(4日目)

宇宙船が月までの道のりの中ほどに達すると、宇宙飛行士は撮像訓練を行い、観測対象を絞り込む。専用の観測窓により、深宇宙から地球と月の両方を撮影できる。稀少で印象的な視点だ。

3. 月圏への到達(5日目)

月の重力が地球の影響を上回るという、歴史的な閾値を越える。これは1972年以来、人類が初めて月圏へ戻る瞬間だ。

クルーは宇宙服のテストを実施し、急速与圧や緊急時対応の訓練を行う。同時にオリオンは軌道修正噴射を実施する。

4. 月への最接近(6日目)

ミッションのハイライトが訪れる。オリオンが月の裏側を通過する瞬間だ。月面からわずか約6400〜9700km上空を通過し、宇宙飛行士たちは約3時間かけて画像撮影と科学観測を行う。

これにより、彼らは人類史上最も地球から遠い場所に到達する可能性があり、月の裏側をかつてない視点から眺めることができる。参考までに、アポロ計画では月面から約110kmの軌道を周回していた。

5. 人類は初めて「月の裏側」を目視する(6日目)

月面から約6400〜9700km上空にいるため、クルーは月の円盤全体を見渡すことになる。裏側の大部分は暗闇に包まれているが、クルーは人類として初めて「Mare Orientale(東の海)」を目にする。これは月の裏側の縁にある衝突盆地である。

コロンビア大学工学部で機械工学の助教を務めるコディ・ペイジはメールで、「人類が月の裏側にある非常にユニークな場所を見るのは、これが初めてになる」と述べた。「彼らは地球上の科学者とリアルタイムで連携し、月の地質への理解を深める。それは、月で生き延びるためだけでなく、宇宙における私たちの位置を学ぶことにもつながる」としている。

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