経営・戦略

2026.04.03 13:00

米国における3月の6万人の大量解雇 AIが最大の理由に

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今年3月に米国で企業が6万人の雇用を削減した理由として、他のどの要因よりも多く挙げられたものがある。キャリアサービス企業チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが米国時間4月2日に発表した報告書によると、テック企業のCEOたちが口を揃えて同じ説明を繰り返す大規模な雇用喪失のパターンが浮き彫りになった。その理由とは、人工知能(AI)だ。

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チャレンジャーによると、米国を拠点とする企業が3月に発表した人員削減は6万620人で、2月に発表された4万8307人から25%増加した。

AIは人員削減の最大の理由として挙げられ、発表全体の25%を占めた。これに続いたのは、閉鎖、再編、経済状況だ。

テック業界は3月(1万8720人削減)および今年第1四半期の両方で人員削減をリードし、同四半期だけで5万2000人以上のポジションが廃止された。

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運輸、ヘルスケア、教育、金融、メディアが今年これまでに最も多くの雇用を失った業界として続いた。

ラリー・エリソン率いるオラクルは数千人規模の解雇を進めていると、CNBCが4月1日に事情に詳しい関係者の話として報じた。同社はAIインフラの構築に多額の投資を行っている。

億万長者マーク・ザッカーバーグが率いるメタは、従業員の20%に影響をおよぼす可能性のあるレイオフを計画しているとロイターが報じた。同報道によると、この削減はAI支援型の従業員にかかるコストを相殺することを目的としている。

ソフトウェア企業アトラシアンは3月に従業員の約10%を削減し、AIへのさらなる投資の資金を確保した。ジャック・ドーシーの会社であるブロックの経営陣は最近、AIを優先する大規模な再編の一環として、従業員のほぼ半数を削減。ここ数カ月でAIと人員削減を関連付けた他の企業には、ピンタレスト、ワイズテック、Crypto.com、アマゾンなどがある。

「必要な人数は少なくていい」。セールスフォースのマーク・ベニオフCEOは昨年、大規模なカスタマーサポート部門のレイオフを発表し、AIがセールスフォースの業務に与える影響について語った際にこう述べている。

企業は何年も前から自動化への投資を増やしてきたが、AIが大量解雇の明確な理由として本格的に挙げられるようになったのは、2023年後半から2024年にかけてのことだ。企業は「AI主導の効率化」などの理由でレイオフを説明するようになり、チャレンジャーによると、それ以来約10万人の人員削減がAIのせいにされてきた。

従業員をAIに置き換える企業は、1対1で従業員を置き換えるというより、より少ない人数で同じ仕事ができるようになった、あるいは特定のタスクを完全に自動化できるようになったと説明することが多い。専門家によると、反復的または構造化されたタスクを担うエントリーレベルのポジションが多くの企業で標的にされており、ソフトウェア開発やカスタマーサービスなど特定の職種は他の職種よりもAI自動化の影響を受けやすいと警告する声もある。

世界経済フォーラムの「Future of Jobs Report 2025」によると、2030年までにAIによって9200万人の雇用が失われるという。

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