ドナルド・トランプ大統領は米国時間4月1日夜、イラン情勢に関する演説を行った。イラン攻撃の正当性、また攻撃が「間もなく」終結するとの主張など、従来の論点を繰り返すにとどまった。演説後、株価先物は下落し、原油価格は急騰した。
トランプは、米軍の目標は「達成が目前」だとし、イランは「今後2〜3週間で極めて大きな打撃を受ける」と述べた。ただし、その時点で紛争が終わるとまで踏み込んではいない。この発言自体は、トランプが3月31日に戦争は2〜3週間で終結すると述べたことを受けたものだ。
トランプは、重要な海上輸送路であるホルムズ海峡の確保に向け、NATO同盟国に支援を求めた一方、米国の関与を受けて海峡は「自然に開く」と主張。3月31日に同盟国へ「ホルムズ海峡から自分たちの石油を取りに行け」と求めたことを想起させる発言をした。
大統領はイラン攻撃の正当性を改めて主張した。イランの核兵器開発疑惑や弾道ミサイル能力などを挙げた。
ダウ先物は4月2日の早朝取引で510ポイント超下落し、1.1%超の下げ幅を記録した。主要指数であるS&P500先物は1.27%下落して6533.75ポイントとなった。ハイテク株中心のナスダック先物は1.62%下落して23802.00ポイントをつけた。
原油価格は7.36%超急騰し、1バレル108.61ドルに達した。
イラン攻撃で死亡した米軍兵士の数は13人に上る。負傷者数は今週時点で300人を超えたが、多くの負傷兵は軽傷を負った後任務に復帰している。
米国とイスラエルは2月末にイランへの攻撃を開始し、攻撃初期にイランの最高指導者アリー・ハメネイ師をはじめとする政府高官を殺害した。イランは、バーレーン、カタール、サウジアラビア、クウェートなど中東各地の米国・イスラエル関連施設への報復攻撃を実施した。
トランプは当初、紛争は4〜5週間で終結すると見込んでいた。しかし、3月中旬までにホルムズ海峡は機能停止に追い込まれ、、イランが同海峡を事実上掌握する状況となった。国際エネルギー機関(IEA)によると、世界の海上石油取引の推定20%がこの海上交通の要衝を通過している。
トランプはNATO同盟国に介入を迫ったが、支持を得ることはできなかった。同盟国が海峡閉鎖による燃料不足に直面する中、トランプは3月31日に彼らを批判。「イランの首脳部排除に関与」しなかった国々は米国の石油を購入するか、「遅ればせながら勇気を出して(ホルムズ)海峡に行き、奪い取れ」と述べた。同日、大統領は記者団に対し、イランとの戦争は2〜3週間で終結すると述べ、米国がイランのミサイル能力を無力化したと主張した。



