宇宙

2026.04.03 08:00

NASAのアルテミス2有人月周回ミッションが打ち上げ成功、人類史は新章へ

米フロリダ州にあるNASAのケネディ宇宙センターで2026年4月1日、月周回ミッション「アルテミス2」の宇宙飛行士4人が搭乗する有人宇宙船オリオンを搭載した超巨大ロケットSLSが打ち上げられる様子(NASA/Bill Ingalls)

米フロリダ州にあるNASAのケネディ宇宙センターで2026年4月1日、月周回ミッション「アルテミス2」の宇宙飛行士4人が搭乗する有人宇宙船オリオンを搭載した超巨大ロケットSLSが打ち上げられる様子(NASA/Bill Ingalls)

人類の歴史、そして未来は今週、新たな一歩を踏み出した。アルテミス2ミッションが月に向けて打ち上げられた。これは現世代の人々のためでないにしても、3~4世代後の子孫にとっては極めて重要な出来事だ。彼らは宇宙空間で仕事や生活をしているに違いないからだ。

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アルテミス2は月を周回する有人ミッションだ。人類は1972年以降で初めて地球周回軌道から離れ、別の天体へと旅立つことになる。4人の宇宙飛行士は月には着陸しない。有人月面着陸は後続のミッションに委ねられる。アルテミス2の任務は、人類を再び深宇宙(地球大気圏を超えた宇宙空間)に送り出すことだ。

「これは前にもやったことがある。何を大騒ぎしているのか」だって?

端的に答えると、今回は非常に真剣に臨んでいる。今度こそは長期戦覚悟で、継続して取り組むつもりなのだ。

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これが意味するところを正確に理解するために、今回のアルテミス2ミッションの重要性がなぜそれほどまでに高いかの主な理由を3つ、ここで整理して説明しよう。

1. なぜアルテミス2が重要なのか──宇宙空間における人類の未来

50年前に米国が月に行った当時、再訪する理由はあまりなかった。米国には勢いがあったが、すでに本来の目的を完遂していた。ロシアとの地政学的競争だ。

今や、すべてが変わってしまった。宇宙はすでに数十億ドル規模のビジネスとなり、低地球軌道(LEO)は通信から農地監視までのあらゆることに利用されている。宇宙ベースのAIデータセンターや製造技術などの様々な試みが投資家の話題に上っており、これは活力ある宇宙経済の構築がすでに進行中であることを意味している。

月への再訪は、単に探査活動をするためだけではない。人類史の新たな1章の始まりであり、ここで人類は真の宇宙航行種となる。これは人類が1000年前(ポリネシア人)と500年前(欧州人)に真の大洋航海種となったのとまったく同じことだ。今から100年後には自分から4世代後の子孫(孫の孫)が宇宙で働いていると考えるのは、想像を膨らませすぎているわけではない。

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翻訳=河原稔

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