自動運転車に乗っている人間にとって、おそらく最悪の悪夢──それはシステムの突然のクラッシュだろう。
中国時間4月1日、武漢で百度(バイドゥ)のロボタクシーにまさにそれが起きたようだ。Apollo Goの自動運転タクシー最大500台が、走行中の道路上で突然停止したのだ。サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙によると、交通量の多い幹線道路の真ん中で数時間にわたり立ち往生した乗客もおり、事故も実際に発生したという。
「武漢で百度のロボタクシー数十台が路上で停止し、幹線道路で衝突事故を引き起こしました。乗客は車内に閉じ込められ、1時間以上出られなかった人もいます」と、Zeyi YangはXに投稿している。「ある乗客は、カスタマーサポートの担当者につながるまでに30分かかったと話してくれました」
NEW: Dozens of robotaxis by Baidu stopped on the road in Wuhan, causing crashes on highways and trapping passengers in the cars—some for more than an hour. One passenger told me it took her 30 minutes to even connect to a customer representative.
Here’s a video of a crash. pic.twitter.com/fTitNMv8kj— Zeyi Yang 杨泽毅 (@ZeyiYang) April 1, 2026advertisement
しかし、今回の件で最も大きな衝撃は、百度のロボタクシーが集中制御システムの下で連携しているという事実だろう。もしそうでなければ、コンピュータ的な意味での「クラッシュ」がランダムに数台で起こり、続いて自動車としての「クラッシュ」(衝突)に至ることはあっても、武漢エリアで今回起きたように全車両が一斉に停止することはなかったはずだ。
Apollo Goと名付けられた百度の自動運転事業は、Waymoをはじめとする欧米のサービスに対抗しうる有力な存在であり、昨年11月時点で週25万回の乗車をこなす車両群を運用していた。Apollo Goの主力車両は4人乗りで、LiDAR(レーザー光で周囲との距離を測るセンサー)、レーダー、超音波センサー、12台のカメラを搭載し、乗り降りしやすいスライドドアを備えている。百度によれば、この車両はレベル4の自動運転能力を持つ。理論上は、あらかじめ定められたエリア内であれば人間の操作なしに自ら走行できることを意味する。
だが4月1日の出来事が示すように、車両自体は人間の操作を必要としないかもしれないが、機能するためには何らかの集中制御システムに明らかに依存しているのだ。
これには明白な理由から懸念が生じる。第一に、単一障害点──そこが止まれば全体が止まる弱点──であるということ。少なくとも特定の地理的エリア内では、この一点の障害が車両群全体を機能停止に追い込むことがあるということ。第二に、運営企業ひいては中国政府が車両群全体を制御できることを意味する点だ。



