キャリア

2026.04.01 12:59

男女の賃金格差はなぜ埋まらないのか──2088年まで続く可能性を示す新研究

stock.adobe.com

stock.adobe.com

男女間賃金格差は依然として現実に存在する。世界経済フォーラム(WEF)の最新の「グローバル・ジェンダー・ギャップ報告書2024」によると、現在のペースでは、世界的な経済的男女平等の達成には134年かかる見込みだ。

米国では、女性は男性が稼ぐ1ドルに対して84セントしか稼いでいない。ペイスケールの「2024年賃金格差報告書」によると、有色人種の女性の場合、その差はさらに大きい。ヒスパニック系女性は57セント、黒人女性は67セント、アジア系女性は90セント、アメリカ先住民女性は60セントにとどまる。

これらの数字は驚くべきものだが、新たな研究により、賃金格差がなぜこれほど根強く残っているのか、そしてなぜ解消が非常に困難なのかが明らかになりつつある。

問題の核心:管理職層における女性の不足

マッキンゼーとLeanIn.Orgによる「Women in the Workplace 2024」報告書は、賃金格差の主要な原因を特定している。それは、女性、特に有色人種の女性が管理職に就く機会が少ないことだ。

この報告書によると、初級レベルの管理職への昇進において、女性100人に対して男性は125人が昇進している。有色人種の女性の場合、この数字はさらに悪化する。黒人女性は100人中54人のみが昇進し、ラテン系女性は63人だ。

マッキンゼーのシニアパートナーであるローリー・ダーク氏は、「これは単なる公平性の問題ではなく、ビジネスの観点からも重要だ。多様なリーダーシップチームを持つ企業は、財務パフォーマンスが優れている」と述べている。

柔軟性の逆説

さらに厄介なのは、柔軟な勤務形態がもたらす予期せぬ影響だ。パンデミック以降、リモートワークやハイブリッドワークが広まり、多くの女性がこれらの選択肢を活用している。しかし、マッキンゼーの調査によると、この柔軟性には代償が伴う。

リモート勤務の女性は、オフィスで働く同僚に比べて昇進の可能性が低い。これは「プレゼンティズム(出社主義)」バイアスとして知られる現象で、オフィスにいる従業員の方が、より熱心に働き、より献身的であると見なされることが多い。

LeanIn.OrgのCEOであるレイチェル・トーマス氏は、「女性たちは柔軟性が必要だと言い続けてきたが、それを利用すると罰を受けるべきではない」と語る。

マイクロアグレッション(小さな攻撃)の大きな影響

賃金格差を悪化させるもう一つの要因は、マイクロアグレッションの蔓延だ。マッキンゼーの報告書によると、女性の3人に1人以上が職場で軽視される経験をしており、有色人種の女性の場合はその割合がさらに高い。

これらの「小さな」侮辱は、実際には大きな影響を及ぼす。女性たちは自分の能力を疑問視され、攻撃的だとレッテルを貼られ、会議で発言を遮られることが頻繁にある。時間の経過とともに、これらの経験は蓄積され、自信、パフォーマンス、そして最終的にはキャリアの進展に影響を与える。

進歩はあるが十分ではない

良いニュースもある。マッキンゼーの報告書は、過去10年間で進歩が見られたことを示している。Cスイート(経営幹部層)における女性の割合は2015年の17%から2024年には29%に増加した。有色人種の女性も進展を見せており、現在は経営幹部の10%を占めている(2015年の3%から増加)。

しかし、これらの数字は依然として低すぎる。そして現在のペースでは、男女平等が達成されるまでにあと何十年もかかる可能性がある。

解決策:構造的変化が必要

では、どうすれば進歩を加速できるのか。マッキンゼーの報告書は、いくつかの重要な提言を行っている。

1. 昇進慣行を修正する:企業は、初級レベルの管理職への昇進プロセスに特に注意を払う必要がある。これには、無意識バイアスへの対処、昇進基準の透明性確保、候補者プールの多様性確保などが含まれる。

2. 柔軟性を標準化する:リモートワークやハイブリッドワークは、女性だけの特権ではなく、すべての従業員にとっての標準的な選択肢にすべきだ。こうすることで、柔軟な勤務形態を利用する女性に対する不当な扱いを減らすことができる。

3. マイクロアグレッションに対処する:企業は、マイクロアグレッションについてマネージャーや従業員を教育し、それらを特定して対処する明確なプロトコルを確立する必要がある。

4. リーダーに責任を持たせる:多様性の目標は、単なる努力目標であってはならない。企業は、多様性とインクルージョンの目標をリーダーのパフォーマンス評価と報酬に結び付けるべきだ。

前進する道

男女間賃金格差は複雑な問題であり、単一の解決策はない。しかし、根本原因——女性の昇進機会の不足、柔軟性の代償、マイクロアグレッションの影響——を理解することで、進歩への道筋が見えてくる。

2088年まで待つわけにはいかない。変化は今、起こる必要がある。企業が構造的な変化にコミットすることで、男女間賃金格差を過去のものにすることができるのだ。

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事