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2026.04.01 09:16

最新調査が選んだ「海外移住者に最適な場所」──小さな町が首都を凌駕する理由

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海外移住者にとって「住むのに最適な場所」になるには、多くの要素がかみ合う必要がある。確かに生活の質は上位に来るだろう。International Livingが公表した最新レポート「月2000ドル未満でも、より良く暮らせる21の町」は参考になる読み物だ。これらは、同じお金でより豊かに暮らせる場所であり、必然的に小さな町が選ばれている。

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また、安全性、手頃な医療費、ビザへのアクセスといった強固な構造的要因も重要だ。argentinexpat.comによるLatin America Expat Indexは、南米の人気移住先47カ所を分析し、外国人にとって総合的に最適な環境を特定している。

長期滞在を考える場合、持続可能な暮らし方ができる場所も検討すべきだ。そうした観点では、モバイルインターネット企業Holaflyによる「2026年に向けたデジタルノマドに最もグリーンな7つの拠点」の調査が役立つ。

海外移住者にとって最適な場所は、小さな町や都市にある

International Livingは、海外移住者に人気の国(ポルトガル、メキシコ、ギリシャ)で、首都よりも「コスト」「落ち着き」「コミュニティ感」の面で絶妙なバランスを提供する3つの町を挙げている。

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ポルトガルのロウザ(Lousã)はコインブラから35分。素晴らしいハイキングコースや、片岩の村(石だけで造られた山間の集落)があり、夫婦で月2000ドルという手頃さも魅力だ。生鮮食料品が安く、伝統的な外食も手頃で、ハイキングなど無料のアウトドアレクリエーションが豊富なことが背景にある。

ちなみにポルトガルは、Holaflyによる「デジタルノマドに最もグリーンな場所」ランキングで4位に入っている。同ランキングは、再生可能エネルギーのインフラ、公共交通の効率、持続可能な都市政策、デジタル公共サービスなどで各国を評価している。

メキシコのバリャドリッド(Valladolid)は、一部の沿岸の人気スポットより安全性が高く、月2000ドル未満でPueblo Mágicoの魅力を味わえる(Pueblo Mágicoとは、一定の基準を満たしてリスト入りする「本物の村」を指す)。

ギリシャのカヴァラ(Kavala)は、同国が米国人移住者や退職者にとって選ばれる理由となった要素を備えている。海辺にあり、病院や空港へのアクセスも良い。生活費は月1000〜1600ドル程度だ。文化を愛する人にとっては、テッサロニキまでわずか2時間という点も朗報だろう。

規模は異なるが、よく知られた首都よりは小さいという意味では、Latin America Expat Indexがエクアドルのクエンカ、アルゼンチンのメンドーサを紹介している。

エクアドルのクエンカ(Cuenca)は、安全性とコストで高評価を得て総合3位となった。同指数はクエンカを「発展途上国の価格で先進国並みの設備」を享受できる場所として取り上げている。北米の退職者の多くはクエンカに非常になじみがある。その理由の1つは、比較的取得しやすい退職者ビザで、月1446ドルという比較的低い所得要件で済むことにある。

同様に、アルゼンチンのメンドーサ(Mendoza)は指数の総合5位に入り、安全性と気候でブエノスアイレスを上回った。洗練されたコミュニティがありながら、圧倒されるほどではない点が一因だ。さらに、背後にアンデス山脈を望む環境とくれば、魅力を否定する理由は見当たらない。

実際、Latin America Expat Indexによれば、ブエノスアイレスとリマを除き、主要な首都(ボゴタ、メキシコシティ、サンティアゴなど)の多くはトップ10から外れ、より安全で手頃な「第二の都市」がそれらを凌駕した。

海外移住者にとって最適な場所は、医療とインフラへのアクセスが優れている

米国で医療費を負担し続けることが難しくなっていることは、米国人を海外へ向かわせる主要因の1つである。今回の3つの調査で挙げられた多くの場所は、「自分にとっての楽園」を見つけるという考え方を後押ししつつ、実務的なバックアップも備えるべきだという発想を支えている。

コロンビアのメデジン(Medellín)は、世界水準の医療を理由にLatin America Expat Indexで4位となった。同指数は、メデジンについて「大陸でも屈指のJCI認定病院を擁する」としている。よりソフトな着地を目指すなら、英語圏の移住者コミュニティが活発である点も魅力だ。

コスタリカのサンラモン(San Ramón)は、地元の専門医、検査機関、地域医療サービス(Caja/MediSmart)へのアクセスがあるとして、International Livingのリストに入った。国際空港まで90分しかかからず、夫婦なら月2000ドル前後で快適に暮らせる。さらにコスタリカは、電力の約99%が再生可能エネルギーで、1人当たり排出量も低いことから、Holaflyのランキングで2位となっている。

ポルトガルのカステロ・ブランコ(Castelo Branco)もInternational Livingのリストに入っている。公立病院と私立クリニックを備える地方の中心都市で、1ベッドルームの賃貸は月550ドルからだ。テンプル騎士団による13世紀の丘上の要塞や、バロック様式の庭園も誇る。

3つのレポートすべてから明らかなのは、良質な医療へのアクセスを備えつつ、手頃な新生活を実現できる場所として、ヨーロッパ、アジア、中南米で、大都市の首都よりも中小都市や町のほうが優位になりつつあるということだ。


Latin America Expat Indexにおける「海外移住者にとって最適な場所」トップ5は次の通り。

  1. メリダ(メキシコ)
  2. オアハカ(メキシコ)
  3. クエンカ(エクアドル)
  4. メデジン(コロンビア)
  5. メンドーサ(アルゼンチン)

「より良く暮らせる21の小さな町」──多くは月2000ドル未満──は次の通り。

  1. ボルム=レ=ミモザ(フランス)
  2. ロルグ(フランス)
  3. イル=シュル=ラ=ソルグ(フランス)
  4. エーグ=モルト(フランス)
  5. ロウザ(ポルトガル)
  6. アマランテ(ポルトガル)
  7. カステロ・ブランコ(ポルトガル)
  8. カヴァラ(ギリシャ)
  9. リトホロ(ギリシャ)
  10. ナフパクトス(ギリシャ)
  11. バリャドリッド(メキシコ)
  12. イサマル(メキシコ)
  13. サンラモン(コスタリカ)
  14. トロナドーラ(コスタリカ)
  15. ベナオ(パナマ)
  16. ボルカン(パナマ)
  17. ポルトベロ(パナマ)
  18. マヤビーチ(ベリーズ)
  19. チャンタブリー(タイ)
  20. シーラチャー(タイ)
  21. パーイ(タイ)

Holaflyによる「デジタルノマドに最もグリーンな7つの拠点」は次の通り。

  1. コペンハーゲン
  2. コスタリカ
  3. ノルウェー
  4. ポルトガル
  5. エストニア
  6. バンクーバー
  7. トビリシ

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