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2026.04.05 13:00

AI量産アプリがあふれるApp Store、審査遅延で苦しむ真面目な開発者たち

jordi2r - stock.adobe.com

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昨年、開発者たちはAppleのApp Storeに55万7000本の新規アプリを提出した。Appfiguresのデータによると、これは2024年から24%増加し、2016年以来最高の年間提出数となった。Cursor、Replit、Bolt、LovableなどのAI支援開発ツールが参入障壁を劇的に引き下げた結果、コーディング経験のない初心者でも週末だけでアプリをリリースできるようになった。

問題は、その大半がそもそも提出されるべきではなかった可能性が高いことだ。

開発者のシンシア・アウジエはXで率直に指摘した。「これはApp StoreにおけるAIスパムの極致だ。数字が物語っている。55万本のアプリが提出されたが、そのほとんどにユーザーも収益もない。Appleの審査遅延は驚くべきことではない。低品質な提出物の洪水に溺れているのだ。より重要な点は何か? 実際の問題を解決するアプリだけが生き残るということだ」

収益データもこの評価を裏付けている。Sensor Towerの「State of Mobile 2026」レポートによれば、2025年にアプリ上位1%がアプリ内課金収益全体の92.2%を生み出した。上位1%は1540億ドル(約24兆6000億円)を稼ぎ、残り99%で分け合ったのは131億ドル(約2兆900億円)にとどまる。供給は爆発した。需要は追随していない。

「アプリの発見方法を改善するよりも速く、アプリの作成を自動化してしまった」とユーザー@chanpark_xyzはXで説明した。これは最近のウォートンの論文とも一致しており、Redditユーザーたちはこれを「ウォートンの研究者たちが『AIの出力を確認するだけ』ではうまくいかない理由を証明した。人間の脳は文字どおり諦めてしまう」と解釈した。

審査期間が破綻しつつある

Appleは従来、アプリ提出の大半を24〜48時間以内に処理してきた。しかし現在、Appleのフォーラム全体で開発者たちは14〜45日の待機を報告している。場合によってはそれ以上で、提出物が「審査待ち」ステータスのまま動かず、迅速審査のリクエストを提出して承認された後でさえ、Appleの審査チームから何の連絡もないケースもある。

ある開発者はApple Developer Forumsで記録した。稼働中のハードウェア設置と紐づく提出物が、迅速審査が承認されたにもかかわらず16日以上滞留し、サポートも期限の見通しを示せなかったという。別の開発者は2026年2月3日から審査待ち状態で、3月中旬時点でもまだ待機中。6週間以上が経過し、サポートからは繰り返し「48時間後にコールバックする」と言われ続けている。

Runwayが追跡したデータによれば、2026年1月と2月の平均およびピークの審査時間は、2025年の最後の4カ月を大きく上回った。開発者のアンディ・トランはXに投稿し、「直近の提出は10日かかった。1年前の2倍だ」と述べ、自分自身もこの提出量問題の一因であると認めた。

開発者のジョージ・ハヌは正規の開発者が直面する深刻さをこう表現した。「App Storeを『公開ボタンセラピー』のように扱うのは5分間だけおもしろかった。実際のユーザーを抱える開発者が、この洪水のせいで審査の煉獄に閉じ込められているケースがどれだけあるのか?」

次ページ > Appleは「バイブコーディング」を取り締まる、ただし条件付き

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