宇宙

2026.04.04 13:00

超巨大レーザーで「地球外生命」探査、系外惑星の内部を探る

地球の6倍超の質量を持つ「スーパーアース」として知られる太陽系外惑星GJ 1214bを描いた想像図。へびつかい座の方向約40光年の距離にある(Artwork: NASA, ESA, and G. Bacon (STScI); Science: NASA, ESA, L. Kreidberg and J. Bean (University of Chicago), and H. Knutson (California Institute of Technology))

スーパーアースを理解するには、この惑星の構造について知る必要がある。地球と同様に、鉄でできたコア(中心核)を持っているのか。地球に似た大陸移動を駆動する溶岩の流動的な層を持っているだろうか。これらの疑問に答えるには、スーパーアースのような非常に質量の大きい惑星内の深部でしか発生しないような超高圧下で、鉄やその他の元素がどのような挙動を示すかを理解する必要がある。幸いにも、超高圧の調査はまさしくCMAPが行っていることに他ならない。

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米レーザーエネルギー研究所(LLE)の巨大レーザー装置「OMEGA」の試料格納容器(ターゲットチャンバー)内の様子。LLEでは強力なレーザーで惑星物質に圧力をかける実験を行っている(Lawrence Livermore National Laboratory)
米レーザーエネルギー研究所(LLE)の巨大レーザー装置「OMEGA」の試料格納容器(ターゲットチャンバー)内の様子。LLEでは強力なレーザーで惑星物質に圧力をかける実験を行っている(Lawrence Livermore National Laboratory)

惑星物質に圧力をかける

私が所属するCMAPの研究チームは巨大レーザーを用いて、地球の表面の数百万倍に達する圧力を微小な「惑星物質」試料に及ぼす実験を実施している。この作業を行うのが、高強度レーザー光だ。鉄などの試料にLLE(レーザー研)の強力なレーザーを照射すると、試料の原子が圧迫され、巨大惑星の内部で見られるかもしれないほど原子同士が密集した状態になる。このようにして、巨大惑星の挙動について多くのことがわかる。

例えば、LLEの巨大レーザー(や米国立点火施設NIFにあるさらに大型のレーザー)を利用すれば、極度に圧縮された鉄が惑星磁場を生成できるかどうかを調べることが可能になる。地球では、核の内部で融解した鉄が流動することで、地球全体を取り巻く強力な磁場が発生している。この磁場は、有害な太陽粒子から地球の生物を保護しており、惑星上での生命の発生にとって重要である可能性がある。巨大レーザーを用いてCMAPで行われている実験では、スーパーアースでも磁場が生成される可能性があることが明らかになっている。

これは、本当に重要なポイントだ。宇宙に太陽系外惑星が満ち溢れていることがついに判明した現在、それらの惑星で生命がありふれた存在なのか希少なのかの解明に向けて前進しつつある。この目標を遂行するためには、超巨大レーザーなどを含む利用可能な科学的手段は何でも使っていくつもりだ。

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forbes.com 原文

翻訳=河原稔

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