30〜40代のいわゆるミドル世代の転職では、実績がモノを言う。ただし、豊富な実績も伝え方によっては嫌われる。転職市場では、どんなミドルが好かれるのか。
ミドル世代専門の転職サイト「ミドルの転職」は、同サイトを利用する転職コンサルタント156人を対象にアンケート調査を行ったところ、評価されるミドルと評価されづらいミドルの姿が明らかになった。まず、もっとも評価されるミドルは、実績の再現性と応用力がある人だった。対して、評価されづらいミドルの1位は、価値観に固執し、柔軟性が欠如している人だった。

そのほか、評価されるミドルは、高い当事者意識と主体性がある、専門スキルと汎用スキルを併せ持っている、失敗から学ぶ内省力がある、新しい環境やカルチャーへの適応力がある人であることがわかった。
評価されづらいミドルは、対人コミュニケーション能力に懸念がある、待遇条件における客観性が欠如している、過去の成功体験に固執している、組織への貢献意欲が欠如している、ということだ。
つまり、新しい組織の環境や文化に柔軟に溶け込み、実績で得たスキルを発揮できる人は評価され、自己中心的な人は嫌われるということだ。
自由意見で寄せられた具体例を見ると、「効果の大小に関わらず、自ら起案をして実現した事象や、その中での自身の役割や位置づけをしっかり語れる」人は評価されるという。実績だけの説明は響かないとのことだ。「組織の成果を最優先」にできる人は企業側の安心感が大きい。
また、実力の再現性を判断してもらうために、職務履歴に案件規模、金額、成約件数などの具体的な数値を入れることが大切だという。前職の実績を新しい職場で応用する具体案の提示、当事者意識が高く、主体的に行動でき、フットワークの軽い人は評価される。
評価されづらいのは、「主語がつねに前職または自分」の人。実績が自慢話に聞こえてしまう。「そのやり方は効率が悪い」など、入社前から否定的な発言をする人は、組織順応性に不安を持たせてしまう。いい歳をして恩返しや育成に関心がない、人との接触を拒む、話が長い、問題解決の実績を具体的なアプローチなどを示さず抽象的にしか話せない、言語化スキルが低いといった人は、転職先が求めるスキルや実績があったとしても採用は難しいということだ。

企業がミドル人材に求めるものは、トップが業務経験、次に専門知識やスキルとなっている。ただし、それらを具体的に、再現性を含めてプレゼンできるかどうかが大きな分かれ目となる。また、AIの発達により専門知識の需要は低下しており、むしろ現状打開の課題解決能力が問われるという意見もあった。
結局は人格、と言ってしまっては身も蓋もないが、「好かれる話し方、嫌われる話し方を自覚して普段から改善に取り組むこと」とのアドバイスも聞かれた。ミドルのみなさん、どうかご奮闘を。



