米Apple本社でAirPods Max 2を担当するエリック・トレスキー氏は、本機が多くのファンに注目される理由として、音質面やANCの機能が優れているだけでなく、デザインやカラーバリエーションを通じて自由な自己表現を可能にするヘッドホンであることを挙げている。
2020年12月の初代モデルの発売から、約5年4カ月ぶりとなる今回のメジャーアップデートでは外観のデザインを継承しつつ、中味はオーディオ向けのAppleシリコン「Apple H2」と、強化されたアンプICによって刷新された。
H2チップが引き上げた音質とANCの完成度
筆者は発売前に本機を数日間試用した。音質の向上には確かな手応えを感じる。新しいアンプICにより、より広い周波数帯域でレスポンスが改善され、解像感も増した。あらゆるタイプのコンテンツで、活き活きとしたサウンドが楽しめる。ノイズが低減したことにより音場の見通しもクリアになった。
AirPods Max 2は、内蔵するApple H2チップにより毎秒4万8000回のサンプリングを行う。この「アダプティブEQ」という機能のアルゴリズムを強化したことにより、ユーザーの装着状態を自動判定しながらベストなサウンドを再現する際の精度がアップした。パワフルなApple H2チップによる、アップル独自のコンピュテーショナルオーディオの真骨頂だ。
Apple H2チップによる解析精度が上がったことで、アクティブノイズキャンセリング(ANC)の機能も前世代比で最大1.5倍の消音効果を達成している。
筆者も大きめな音量でBGMをかけている商業施設や、地下鉄などで本機のANCの効果を試した。初代のAirPods Maxよりも、新しいMax 2は一段と強力に環境ノイズをシャットアウトする。屋外にいても静かな環境でコンテンツのサウンドにのめり込める。ただ、歩きながら音楽を聴く場面などでは、必ず外部音取り込みモードを選択して安全に使いたい。Apple H2チップが搭載されたことで、新しいMax 2はよりクリアに外部の環境音が取り込めるようになった。
着脱せずに使い続けられる次世代のヘッドホン体験
そのほか、周囲の状況に合わせて遮音と取り込みを自動調整する「適応型オーディオ」や、会話を検知して自動で音量を下げる「会話感知」機能も追加されており、ユーザーは常にヘッドホンを脱着する必要がなくなった。
特に通話品質に関しては、AirPods Max 2を装着するユーザーの「声を分離」する機能(Voice Isolation)がある。筆者も試したが、通話の相手に安定した通話音声が届けられた。イヤーカップのサイズが大きいことから、ヘッドホンはイヤホンに比べるとマイクレイアウトの自由度が高い。AirPods Proシリーズよりも通話品質は一段高いように感じた。


