米国時間3月27日、マイクロソフト株は2025年10月に付けた史上最高値から36%下落した。ブルームバーグによれば、2026年の第1四半期は、金融危機が頂点に達した2008年に同社株が27%下落して以来、最悪となる可能性がある。
マイクロソフトの株価下落は、同社が広く流布している2つの見立てを覆せていないことを反映している。
・ハイパースケーラーは設備投資を一段と積み増しているが、成長の加速につながっていない
・OpenAIとAnthropicのAIエージェントが、マイクロソフトのソフトウェア価格と利益率を押し下げる可能性がある
マイクロソフトは、顧客の総所有コスト(TCO)を引き下げるソフトウェアを提供することで、投下資本利益率(ROIC)を得られる点で自社は独自の優位性を持つと捉えている。
「われわれは資本集約的なビジネスをマネージしなければならない。そのうえで、ソフトウェアが与えてくれるあらゆるレバーを使い、TCOを管理し、利用率を管理し、ワークロードごとにカーネルを最適化し、多様なクラスの顧客がいることを確保する必要がある」
マイクロソフトCEOのサティア・ナデラは、モルガン・スタンレー・リサーチで米ソフトウェア担当マネージング・ディレクターを務めるキース・ワイスにこう語った。「それらはすべて、すばらしいROICを生み出すものだと思うし、これはおそらく独自のものだ」とナデラは付け加えた。
ウォール街は最大で57%の上昇余地を見込むが、筆者はマイクロソフト株に懐疑的だ。残念ながら、ナデラはいま、前任者のスティーブ・バルマーが行っていたことの一部──できるだけ多くのマイクロソフトのサービスに顧客を囲い込もうとすること──をしているように思える。
AIチャットボットに関しても、ナデラは同じアプローチを試みているようだが、競合が提供するものよりも「支払った金額に見合う」優れた製品をエンドユーザーに届けられていない。
さらに、マイクロソフトが追い付いて最終的にAnthropicのClaudeを追い越せるのかにも疑問がある。エンドユーザーにとってAIエージェントを有用なものにするという点で、Claudeがペースを握っているからだ。
マイクロソフトはいかにしてAIの先行優位を失ったか
OpenAIに130億ドルを投資したマイクロソフトは、AIインフラを構築するために四半期当たり300億ドルの設備投資(CapEx)を続けている。
さらに、アナリストはAIチャットボットが大きな果実をもたらすと見ていた。2023年、クレディ・スイスはCopilotが2028年までに新たに400億ドルの収益を生むと予測した。



