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2026.03.31 11:00

マイクロソフト株36%急落の裏にある、同社AI戦略の深刻な課題

Photo Spirit / Shutterstock.com

アナリストは何を語っているか

エンタープライズ向けAIチャットボットで目に見える投資対効果を提供するうえでの競争課題があるにもかかわらず、ウォール街は依然としてマイクロソフト株に強気だ。より具体的には、67人のアナリストがマイクロソフトの平均目標株価を592ドルに設定しており、ブルームバーグによれば66%の上昇余地を示唆している。これは2009年まで遡っても「記録上最高のインプライド・リターン」だという。

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ただし、すべてのウォール街アナリストがこの一般的な強気見通しを共有しているわけではない。

弱気のアナリストの1人は、AIチャットボットがマイクロソフトのソフトウェアの取り分を奪わないと確信する材料を求めている。「マイクロソフトに支払うのではなく、より多くの顧客がAIベンダーに直接向かい、それがコア事業を混乱させる、あるいは少なくとも価格と利益率に圧力をかけるのではないかという懸念がある」とジャナス・ヘンダーソン・インベスターズのポートフォリオ・マネージャー、ジョナサン・コフスキーはブルームバーグにこう語った。

同氏はまた、同社の設備投資が報われるかどうかにも疑問を呈する。「マイクロソフトはずっと資本集約的になった」とコフスキーは付け加えた。「今後株価がより良く推移するには、ソフトウェアの成長が実質的に減速しないという点について、より安心できる必要がある」

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マイクロソフトの設備投資成長は確かに大きい。ブルームバーグによれば、2025年度から2028年度にかけて、同社の設備投資は880億ドルから1910億ドルへ、年平均29.5%で増加すると見込まれている。

一方で、別のアナリストは長期的な強気派だ。「この株には長期的価値が大いにあると思う」とオールスプリング・グローバル・インベストメンツのポートフォリオ・マネージャー、ジェイク・セルツはブルームバーグにこう語った。

「同社のAI戦略はいずれ正当性が証明されるだろうし、最大のAIディスラプションへの懸念からは概ね守られていると思う。とはいえ、当面はそうした懸念が機会を生んでいる。とりわけ、ある程度の忍耐を持てるならなおさらだ」と同氏は付け加えた。

だが、拭いきれない懸念が残る。UBSのアナリストによる調査によれば、Microsoft 365はCopilotによって期待されたほど収益成長が加速しておらず、大きな「利用の立ち上がり」が見られていない。

マイクロソフトが、4億5000万人の商用ユーザーを同社のフル製品セットに囲い込む必要性から自由になれない限り、Anthropicはエージェント型AIの市場シェアをさらにむさぼり続けるだろう。

forbes.com 原文

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