欧州

2026.03.31 09:00

反戦論の先鋒に立つスペイン、イラン攻撃に関与する米軍機に対し領空封鎖

Leon Neal/Getty Images

Leon Neal/Getty Images

スペインは、現在進行中のイラン攻撃に関与する米軍航空機に対し、自国の領空を封鎖した。ドナルド・トランプ大統領が主導するイラン攻撃に対し、スペインは欧州で最も強く反対し続けている。

スペイン、紛争に関与するあらゆる米軍機の領空進入を拒否

スペインは、他国に駐留する機体や給油を目的とした機体を含め、この紛争に関与するあらゆる米軍機の領空進入を拒否する。スペイン紙エル・パイスが報じ、マルガリータ・ロブレス国防相が記者団に認めた。

エル・パイスによれば、この制限により、中東に向かう米軍機はスペインを迂回するルートを余儀なくされる。ただし、この措置は緊急事態には適用されない。

今回の領空封鎖が発表される数週間前、スペインのホセ・マヌエル・アルバレス外相は、「米国はイランへの攻撃にスペイン国内の共同運用基地を使用することはできない」と述べていた。これに対しドナルド・トランプ大統領は激怒し、スペインとの全貿易を停止すると脅していた。

現時点で、トランプおよび米国政府はこの領空封鎖に対して公的な反応を示していない。

トランプは以前、軍事基地の使用制限に対する反応として、「スペインとは一切関わりたくない」と述べていた。

反戦論の先鋒に立つスペイン、フランスも国際法違反の懸念を表明

米国とイスラエルが2月28日にイランへの攻撃を開始して以来、イランでは数千人が死亡し、米軍側でも数百人が負傷、少なくとも13人の兵士が死亡している。米国は和平の条件としてイランの核開発計画の解体を掲げているが、イランは先週、提案を拒絶したと報じられている。米国は週末にかけて中東へさらなる増派を行い、その規模は5万人を超えた。

一方、スペインは反戦論の先鋒に立ち、フランスも国際法違反の懸念を表明している。ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は当初、イラン攻撃に関してトランプと「足並みを揃えている」と述べていたが、その後批判を強めている。北大西洋条約機構(NATO)同盟国のうち、米国とイスラエルによる攻撃を支持しているのは、カナダと欧州の小規模な4カ国のみである。

スイス、サウジアラビア

3月上旬、スイス政府は中立原則を理由に、イラン攻撃に関連する米軍機の通過要請を2件却下しており、通過を認めるのは人道的および医療的な航空輸送のみとしている。また、今年初めにはサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、イランに対する軍事行動に関わるサウジ領空の使用を認めない意向をイラン政府に伝えていた。トランプは先週、皇太子は「我々と共に戦っている」と述べたが、サウジ政府はこの紛争を公に支持しておらず、米軍の攻撃のために自国の領土や領空を開放することも認めていない。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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