レイト・ジュライ時代には、地域密着型のアプローチで着実な成長を追求したドーズだが、ニクシーでは一転し、全国規模での迅速な展開を選択した。この野心的な成長戦略を支えるため、同社は外部投資家から2700万ドル(約43億円)を調達した。一方でドーズは、急激な拡大に伴うリスクについても率直に認めている。
「この戦略は、全ての企業に適したものではない。可能であれば、スモールスタートで着実に実績を積むほうが賢明だ。価格設定や売上成長に確固たる自信が持てる前に資金調達に踏み切るのは、合理的とは言えない。当初の想定をはるかに上回る資金が必要になるからだ」とドーズは話す。
現在、ニクシーの商品は全米1万1000店舗以上で展開され、年間売上高は5000万ドル(約80億円)に達している。こうした急速な成長を実現するためには、多額の資金調達は避けて通れない選択だったのだ。
今後の展望
健康飲料ブームが成熟するにつれ、競合他社が再び砂糖を使用したり、より安価な非オーガニックの甘味料を採用したりするなど、ドーズの目には後退とも映る動きが出始めているという。
「液糖は、スーパーに並ぶ商品の中でも最悪の部類に属し、何のメリットもない。消費者に健康を提供しながら、美味しさや満足感、楽しさを兼ね備えた製品を届けることこそが私たちの責務だ」とドーズは語る。
ニクシーに対する彼女のビジョンは壮大だ。それは、食料品店からコンビニ、スポーツ会場、音楽フェスティバル、さらにはオフィスに至るまで、あらゆる場所で展開するユビキタスな存在にし、変革を推し進める原動力にするというものだ。「それこそが、本当の変化を生み出す方法だ。私たちは自然食品のカテゴリーから出発したが、最終的な目標はあらゆる場所へ届けることにある」と彼女は語る。
飲料売り場の改革は、長期戦になるだろう。しかし、ドーズには米国人のスナック菓子に対する価値観を塗り替えたブランドを築き上げた実績がある。いまや清涼飲料売り場も変革の時を迎えており、消費者は無糖へのシフトを受け入れる準備が整っていると彼女は確信している。


