イランは、パキスタン船籍の船舶20隻に対しホルムズ海峡通航を追加で許可すると、パキスタンのイシャク・ダール副首相が米国時間3月29日に発表し、この動きを「平和の前触れ」と表現した。ホルムズ海峡の再開放は、紛争終結に向けた米国とイランの協議において、米国側の重要な交渉条件となっている。
イランは1日あたり2隻の船舶がこの重要な石油輸送ルートを通過することを許可すると、パキスタンのダール副首相兼外相がXで発表した。ダールはこの投稿で、米国側の交渉を主導するマルコ・ルビオ国務長官、JD・バンス副大統領、スティーブ・ウィトコフ中東特使、そしてイランのアッバス・アラグチ外相をタグ付けした。
ダールはこの動きを「イランによる歓迎すべき建設的な姿勢」であり、「平和に向けた意義ある1歩」と評した。
トランプ大統領は先週、イランがパキスタン船籍の10隻をホルムズ海峡経由で通航させたとことを米国への「贈り物」と表現していた。ただし、この「贈り物」の詳細は曖昧なままだった。
トランプが言及した船舶が、先週イランが通航を認め始めた「非敵対的船舶」の一部なのか、それともトランプの主張通り米国への友好的なジェスチャーだったのかは不明である。
今回の発表は、イランが実質的に同海峡の支配権を掌握し、安全な通航を求める船舶に通行料を課そうとしている中で行われた。複数メディアがイラン国営寄りメディアの報道を引用して伝えた。
ブルームバーグが船舶追跡データを引用して報じたところによると、過去24時間でペルシャ湾を離れた船舶は4隻にとどまっている。
今後の注目点
イランが支援するフーシ派反政府勢力が29日、イスラエルに向けてミサイルを発射し、紛争に参入した。これは緊張の高まりを示すものであり、フーシ派がハマスとの戦争中にイスラエルを攻撃した際と同様に紅海を利用すれば、世界の海上輸送が一段と混乱する可能性がある。イスラエルは、フーシ派の拠点があるイエメンから発射されたミサイルを迎撃したと発表した。
ルビオ国務長官は28日、戦争はさらに数週間続く見通しだと述べた。これは、当初2〜4週間で終結するとの予測を超えて長期化する可能性があることを、米政府高官として初めて認めた発言となった。
トランプは、米国がイランと戦争終結に向けた交渉を行っていると主張しているが、イラン側はいかなる協議も行われていないと否定している。トランプはここ数日、交渉の進展について楽観的な見方を示す一方で、イランが交渉のテーブルにつくかどうかは気にしないとも述べ、イランが米国の目標に同意するまで攻撃を継続すると警告している。
トランプは、イランがホルムズ海峡の再開放に同意しない限り、4月6日を期限としてイランのエネルギー施設を攻撃すると表明している。一方、イラン側は戦争終結の条件として独自の要求を掲げている。



