消費者向けテクノロジー業界では、AI対応データセンターへの飽くなき需要に牽引され、メモリおよびストレージチップの価格が上昇するという懸念が高まっていた。その影響は、毎年数億台規模で販売されるスマートフォンにも及ぶ。今週、各メーカーがシリコン価格の上昇を原因として挙げ、価格引き上げが始まった。
Oppoによる最初の値上げの波
Oppoは最初の値上げを発表した。1999元(約285ドル)の製品は、100元(5%)の値上げとなる。中国国内のOppo店舗に掲示された通知によると、「現在、価格改定の対象となる製品はOppo Aシリーズ、Kシリーズ、およびOnePlusであり、Oppo Findシリーズ、Renoシリーズ、Oppo Padシリーズは含まれない」とのことである。
世界的なトレンドへ
この問題はOppoや同社が展開するOnePlusなどのブランドに限定されるものではないだろう。OnePlus 15は3999元から4449元へと500元の値上げとなる。Vivoも低価格帯から中価格帯のスマートフォンで同様の値上げを発表している。
また、この動きは中国国内にとどまるものでもない。中国以外の地域では、部品コストの上昇を明確に理由として挙げた値上げの発表はまだないが、メモリとストレージの価格上昇から逃れられるメーカーは存在しない。多くのメーカーは長期にわたって部品調達のヘッジを行ってきたであろうが、いずれ部品コストは上昇し、どのような対応を取るか決断を迫られることになる。
スマートフォンごとに異なる戦略
すでに各社の製品ラインナップに何らかの影響が出ている可能性がある。サムスンが2月下旬に発表したGalaxy S26シリーズでは、S26 Ultraの価格は据え置かれたものの、エントリーモデルのGalaxy S26およびS26+は実質的な値上げとなった。Galaxy S25およびS25+が128GBからのスタートだったのに対し、今回は256GBからとなっている。また注目すべきは、グローバルモデルにおける16GB RAMオプションが最上位ストレージモデルに限定された点である。16GB RAMを求めるなら、1TBストレージモデルを購入する必要がある。
多くの人がAppleの動向を注視するだろうが、単純な比較は難しいかもしれない。Appleはサプライチェーン管理に長けており、他のメーカー以上にヘッジが可能であるだけでなく、より大きな利益率を活用する余地もある。ForbesシニアコントリビューターのDavid Phelanは、AppleがiPhone 17とiPhone 18シリーズの価格を同水準に維持する見通しだというアナリストのコメントを踏まえ、Appleのアプローチを詳しく分析している。
長期化する問題
これはサプライチェーンの一時的な混乱ではない。今後数年にわたって続く問題である。スマートフォン市場は飽和状態にあり、特に低価格帯ではスペック競争の終焉を示唆している。直接的な値上げであれ、性能の抑制であれ、低価格スマートフォンはプレミアム機との差がさらに広がることになるだろう。
そして、プレミアム機にも高価格化の波が押し寄せたとき、本当に興味深い展開が待っている。



