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2026.04.03 09:30

メモリチップ需要で株価急騰、韓国半導体装置メーカー創業者がビリオネアに

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AIブームを背景にメモリーチップおよび関連装置の需要が急増し、韓国のEO Technicsの株価は年初来で40%超上昇した。この株高により、同社の創業者でCEO(最高経営責任者)のソン・ギュドンはビリオネアとなった。

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28%の持ち株比率を持つソン(68)は、韓国のテクノロジー銘柄が多いコスダック市場に上場するEO Technicsの筆頭株主である。妻のチョン・ユンヘと2人の息子が合計で約2%を追加保有する。Forbesは、金曜の株式市場終値時点でソンと家族の純資産を10億ドルと推計している。

ソウル南方の安養(アニャン)に本拠を置くEO Technicsは、メモリーチップの製造に用いられるレーザー関連装置を手がける。主力製品はCSM(Chip Scale Marker)で、トレーサビリティ(追跡可能性)を確保するため、チップに識別コードを刻印する装置だ。これによりメーカーは不良が発生した場合でも、原因の所在を迅速に切り分けられる。同社の2025年の売上高は前年比19%増の3810億ウォン(約400億円)、純利益は同35%増の580億ウォン(約61億円)となった。

「既存の主力であるMarker装置部門では、サムスンのテキサス州テイラー新ラインなど新ライン投資の効果や、NANDフラッシュメモリ市場の回復を背景に、暦年ベースの2026年も売上の着実な成長が見込まれる」とIM証券のアナリスト、ソン・ミョンソブは3月中旬のリサーチノートで述べた。「AI向け半導体のチップレット化により、EMI(電磁干渉)シールドやヒートシンクへのレーザーマーキング需要が増加していることも、同部門の業績にとってプラス要因である」

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同社のもう1つの主要製品が、レーザーアニールだ。レーザーを用いてチップ内部の電気経路を仕上げることで、メモリーの他の部分を損なうことなく、機能化に必要な局所的な熱を与える。「NANDの積層数増加に伴い、同社のレーザーアニール装置の優位性は来年以降、より顕在化すると見込まれる」とソンは同レポートで述べた。「積層数が高くなるほど発熱が増えるため、NANDのアニーリング法は、全面的な熱処理方式から局所的なレーザー加工方式へ移行する可能性が高いと判断される」

ソンは1989年にEO Technicsを創業し、2000年に韓国の証券取引所に上場させた。創業前は、金星中央研究所(現LGエレクトロニクス研究所の前身)、大宇重工業(1999年に経営破綻した大宇グループの中核子会社)、そして韓国で産業用レーザー技術を先駆けたKorea Laserに勤務した。学歴はソウル大学校で電気工学の学士号および修士号を取得している。

ソンは、半導体分野で財を成した最新の韓国人ビリオネアである。同国の他のビリオネアには、高帯域幅メモリーチップの製造に使われる装置メーカーHanmi Semiconductorのクァク・ドンシン、プリント基板メーカーISU Petasysのキム・サンボム、そしてチップの欠陥を検査する半導体試験装置向け部品を製造するLeeno Industrialのイ・チェユンがいる。

forbes.com 原文

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