経営・戦略

2026.03.29 03:37

24時間体制を個人の負担から組織の強みへ

stock.adobe.com

stock.adobe.com

ジェフリー・コーリー、KŌZĒ Stays創業者兼CEO

とりわけホスピタリティやサービスを基盤とする事業を立ち上げたばかりの段階では、24時間365日の対応が競合との差別化に役立つ。

すべてのメッセージに素早く返答し、課題を解決できれば、顧客はそのレスポンスの良さを記憶する。それは信頼と紹介につながり、企業の評判の一部になっていく。だが事業が拡大すると、同じ水準のサービスを維持するには、それを支える別の仕組みが必要になる。

私は、毎週数百件の滞在を調整するホスピタリティ・オペレーション企業を率いている。スケールの過程で学んだことは明快だ。対応可能であることは約束しやすいが、一貫した対応可能性は設計があって初めて実現する。レスポンスが1人に依存していると、成長は必然的に組織を「個人の手の届く範囲」を超えて進化させる。目的はレスポンスを落とすことではない。特定の個人に依存せず、確実に提供できる形で届けることである。

顧客が求めているのは、安心感であることが多い

多くの顧客が連絡してくるのは、何かが不確かだと感じたときだ。誰かが状況を把握し、責任を持っていることの確認を求めている。素早い確認応答は、解決策そのものと同じくらい重要な場合が多い。担当が明確になった時点で、そのやり取りはすでに前向きなものになる。

この気づきによって私たちは、24時間365日のサービスを「即時の問題解決」というより、「いつでも適切な対応を保証すること」として捉え直すようになった。この視点は、組織をどう成長させ、どう構造化するかを形づくり得る。

構造とSOPが、対応可能性のスケールを可能にする

サービス量が増えるにつれ、チームは意思決定の明確さを求める。私の経験では、従業員は自信を持って一貫して行動するための指針を自然と好む。

そのため、到着遅延、軽微なメンテナンスの懸念、アクセスに関する質問、ゲストの混乱、予約の調整といった一般的な状況について、標準業務手順(SOP)を必ず文書化しておくべきだ。各シナリオには、対応の期待値、判断権限、時間に関するガイドラインを含める。

私たちの組織で最大の業務改善となったのは、サポートスタッフが日常的な状況を自力で自信を持って解決できるようになったときだ。リアルタイムの指示に頼るのではなく、チームメンバーは定めたプロセスに従える。これによりサービスのスピードは高いまま保たれ、現場担当者が明確な範囲内で一般的な依頼に対応できるため一貫性も高まる。監督者は例外対応に集中でき、経営層が関与する必要があるのは、安全や中核オペレーションに影響する問題に限られる。

総じて、明確さは自信を高め、定義されたオーナーシップは説明責任を高め、自律性は統制を強める。要するに、意思決定の方法を標準化することが重要なのである。

24時間365日のチームは、オペレーションの洞察システムになる

継続的なコミュニケーションは可視性も生む。繰り返される質問は、案内を明確にする機会を示す。特定の要望は予測可能な時間帯に出るはずである。私たちの場合、深夜のメッセージの一部は緊急事態ではなく、防げたはずの誤解を示していた。

これを受けて私たちは、到着案内を見直し、準備手順を標準化し、滞在前のコミュニケーションを改善した。その結果、緊急の連絡は減少し、全体の事業活動は拡大を続けた。カスタマーサービスチームは、オペレーションに対応するだけではない。オペレーションを改善するのだ。

また、常時対応が必要だとしても、個人が常に対応できる必要はないことを認識した。そこで、スケジュール制のカバー体制と、構造化された引き継ぎを導入した。担当時間中は、そのチームメンバーが入ってくる連絡に完全にオーナーシップを持つ。担当時間外は、責任が次のシフトへ明確に移管される。

この方法なら、顧客は途切れないサポートを体感でき、従業員は明確な集中と説明責任のもとで働ける。

リーダーシップの転換

最も重要な変化は社内で起きた。支援体制が明確になることで、リーダーの注意は採用、育成、プロセス改善へと移っていった。繰り返し寄せられる質問に答える代わりに、その質問が生まれないようにシステムを磨ける。これにより、量が増えてもオペレーションはより予測可能になり、維持もしやすくなる。

真の優位性

24時間365日のサービスはホスピタリティの機能として捉えられがちだが、実務の観点では、私はそれをオペレーションの枠組みだと見ている。

顧客が評価するのは素早い返答だけではない。一貫性である。緊急性や即興性に頼らず、平凡な日でもサービス品質が安定しているとき、レスポンスは個人の負荷ではなく組織の一部となり得る。対応可能性は企業の成長を後押しする。システムはそれをスケールさせる。

forbes.com 原文

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事