ウクライナ軍では、女性ドローン(無人機)操縦士の登用が進んでいる。生き残りをかけた戦いで、女性が男性と同等の無人機操縦能力を持っていることが証明されているにもかかわらず、利用可能な人材の半数を排除するのは理にかなっていない。しかし、ロシアでは、優秀な無人機操縦士が不足している一方で、女性たちが同分野で足場を築くのに苦労している。
筆者の取材に応じた新米国安全保障センター(CNAS)のサミュエル・ベンデット上級研究員は、「女性の社会的役割に対するロシアの伝統的な考え方は、熟練した無人機操縦士でさえも軍が受け入れることを妨げている可能性がある」と指摘した。
ロシア無人機部隊の女性兵士
ロシア軍は一般的に、歩兵、装甲部隊、特殊部隊などの戦闘任務から女性を排除している。だが、一部のロシア人女性は、戦闘用無人機の操縦士になるための抜け道を見いだしている。
例えば、ロシアの報道機関は「シュコダ」や「ボストン」というコールサインを持つ女性無人機操縦士を取り上げている。2人はもともと衛生兵で、その専門職ゆえに最前線に送られた。現地に到着すると、2人は無人機の操縦法を学び、戦闘用無人機の操縦士になった。
恐らく最も注目を集めている人物は「ラジストカ」だろう。ラジストカはSNSでロシアのプロパガンダを垂れ流す一方で、自身の横顔や他の女性無人機操縦士を紹介している。ラジストカは第87連隊本部の秘書として働き始めたが、その後偵察無人機部隊に配属され、後に一人称視点(FPV)無人機の操縦士となった。これまでに数百回の任務を遂行しており、ラジストカが破壊したウクライナ軍の車両の一部は、2024年にロシアの首都モスクワで開催された展示会で戦利品として展示された。最近では、無人機工場や学校、研修所などで教育・宣伝活動や記念撮影会を行うことが主な仕事となっているようだ。
正規軍以外では、異なる規則が適用される。ボランティアの民兵組織は、女性を戦闘要員として受け入れることもある。ユリヤ・グバノワは2024年10月、「夜の魔女たち2.0」という女性だけの無人機部隊を結成した。元来の「夜の魔女たち」は、第二次世界大戦中のソビエト連邦の女性戦闘機操縦士を指す名称だ。



