リーダーシップ

2026.03.28 20:23

なぜあなたのビジネスは「自分自身と戦っている」ように感じるのか

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ケント・グレゴワール:Symphony Advantage共同創業者兼CEO、認定コンシャス・キャピタリズム・コンサルタント

あなたはやるべきことをやってきた。仕組みを導入し、会議を回し、四半期の優先事項を定めた。チームは規律正しい。数字も堅調だ。従来の指標で見れば、ビジネスは機能している。

では、なぜ2年前に解決したはずの問題を、今も同じように解いている気がするのか。なぜ根本的に何かがおかしいと感じるのか。

意味あるものを築いてきたコンシャスなリーダーであれば、次のような兆候に心当たりがあるかもしれない。同じ課題が四半期ごとに繰り返し浮上する。成長は利益率を押し上げる以上の速度で複雑性を増やす。最も優秀な人材が燃え尽きていく。そして何年も前に委譲したはずの意思決定で、あなたがボトルネックになっている。

私は十分な数のコンシャスなCEOと向き合ってきたから、このパターンが分かる。これはリーダーシップの失敗ではない。オペレーティングシステムのミスマッチである。

システムがあなたに逆らっている

多くのオペレーティングシステムが得意とするのは1つだけだ。より多くを、より速く生み出すこと。株主リターンだけが唯一の成績表であるなら、それは機能する。だが私は、目的や従業員のウェルビーイング、あるいは「利益以上に大切にしているものがある」といった理念を上乗せしようとして、なぜ定着しないのかと首をかしげるリーダーを見てきた。定着しないのは、システムが「そのために最適化されてきたもの」を、なお最適化し続けるからだ。搾取的なエンジンに再生的なミッションを後付けして、うまく保てると期待してはいけない。土台が間違っている。

データがそれを物語る。調査によれば、組織変革の70%は失敗する。これらは業績不振の企業ではない。多くは忠実に仕組みを実装しているのに、それでも行き詰まりを感じている。

苛立ちの原因は、必ずしも実行力の欠如ではない。たいていは、搾取的なシステムを最適化しても再生的にはならない、という事実に気づき始めることにある。

問題解決が新たな問題を生むとき

従来型のオペレーティングシステムは、あらゆる難題を「解くべき問題」として扱う。課題を特定し、議論し、解決する。次へ。そこには心地よさがある——同じ課題が6カ月後に再び現れることに気づくまでは。

あなたが直面する緊張の多くは、問題ではなく「両極性(ポラリティ)」である。短期的成果と長期的持続可能性。個人の説明責任とチームの協働。効率性とイノベーションの緊張もそうだ。これらは解答のあるパズルではない。排除ではなく、舵取りを要する持続的な緊張関係である。

両極性に問題解決を当てはめると、片側を抑え込むことになる。抑え込まれた両極性は消えない——組織的な負債として蓄積し、後になって文化の疲弊や戦略の反転、そしてミッションを本気で信じていた人々の静かな離職として現れる。

Zapposのパラドックス

トニー・シェイ時代のZapposを考えてみよう。同社はAmazonに12億ドルで買収され、Fortuneの「働きがいのある会社」リストに常連として名を連ね、顧客サービスで伝説的な存在だった。あらゆる指標で見れば、彼らは勝っていた。

しかしシェイは、根本的に何かがおかしいと感じていた。ヒエラルキーが見えない天井をつくっていた。そこまで導いたシステムでは、その先へ進めなかったのだ。

彼が採ったのは、急進的な自己管理システムであるホラクラシーの導入だった。診断は結果として正しかった。組織構造が進化を制限していたのだ。だが解決策は有機的というより既製品だった。終わりのない会議と役割の混乱に、社員は衝撃を受けた。最終的に、社員の約30%が離職した。

Zapposに必要だったのは、構造を減らすことではない。彼らの変化の速度と同じだけ適応できる構造だった。

搾取から再生へ

代替案は、構造を捨て去ることではない。搾取から再生へとアプローチを進化させることだ。

搾取型システムが問うのは1つだけである。どうすれば、より多くを引き出せるか。再生型システムはそれを反転させる。何が整えば、より多くが自ずと立ち現れるのか。実務的には、次を意味する。

• パターンを探す。 リストに繰り返し現れる課題があるなら、それを解くべき問題ではなくシグナルだと捉えること。その課題を排除するのではなく、舵取りできる能力を組織に築く。

• 緊張を保持する。 成長と持続可能性は二者択一ではない。どちらかを選んで「解決」したリーダーは、いずれ反対側で代償を払う。

• エネルギーを生み出す。使い尽くすだけではない。 搾取型システムは、成果を出すために組織の燃料を燃やす。代替は何か。成果がエネルギーを生むシステムである。

本当の問い

もしあなたのビジネスが自分自身と戦っているように感じるなら、それには理由がある。勢いと構造を与え、全員を同じ方向に漕がせる方法を提供してきたオペレーティングシステムは、限界に達したのかもしれない。

あなたのビジネスは壊れている可能性は低い。ただ、オペレーティングシステムを超えて成長しているだけである。問うべきは、次に来るものを築く準備ができているかどうかだ。

forbes.com 原文

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