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2026.03.28 13:30

OpenAIがAI動画アプリ「Sora」を終了──AIバブル崩壊の兆しか?

Algi Febri Sugita / Shutterstock.com

Algi Febri Sugita / Shutterstock.com

OpenAIは、人気がある一方で物議も醸していたAI動画生成ツール「Sora」(ソラ)の提供を終了すると発表した。

サービス開始からわずか6カ月でのこの発表は、とりわけ意外感をもって受け止められている。というのも、その直前の12月にはディズニーがOpenAIのSoraアプリとの提携を発表しており、今回の決定によって、OpenAIとこのエンターテインメント大手の間で進んでいたはずの10億ドル(約1600億円。1ドル=160円換算)規模の契約は、突然終わりを迎えることになったからだ。

今回の出来事をめぐっては、OpenAIがSoraの終了を決めた理由として、次のような事情が有力視されている。

・収益性の低さ。OpenAIはすでに赤字で事業を運営しており、財務状況も厳しい。ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、2025年第3四半期には120億ドル(約1.92兆円)の損失を計上したという。Soraもまた、他の事業と比べて投資対効果が乏しい一方で、リソースを消費する存在になっていた。Sora責任者のビル・ピーブルズは10月、X(旧ツイッター)で次のように述べていた。「本日、Soraで追加の生成回数を購入できるようにする。理由は主に2つある。第1に、コアユーザーがSoraをどれほど使いたがっているかに、私たち自身が非常に驚いていること。第2に、現状の採算性がまったく持続不可能であることだ。1日30回の無料生成で十分すぎるほどだと考えていたが、明らかに見込み違いだった」。

・知的財産、コンテンツの権利、有名人や著名人物のディープフェイクをめぐる懸念。

・計算資源の不足。OpenAIのアプリケーション部門CEOであるフィジ・シモの発言によれば、同社はより重点を絞る必要に迫られている。シモは、アプリケーション事業を1つの方向に集中させ、不必要な気の散る取り組みや脇道を削りたい考えだ。

言うまでもなく、これは転換点を示す出来事であり、多くのユーザーは失望し、他のAI動画生成ツールに目を向けざるを得なくなっている。ディズニーも、他のAI動画生成企業と提携すると述べている。

そこで、大きな疑問が浮かぶ。

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翻訳=酒匂寛

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