フェイスブックの親会社メタの株式は、14年前の上場以来急騰を続けてきた強力銘柄だが、米国時間3月26日に珍しく脆さを見せ、重要な2つの裁判判断を受けて7%下落した。背景には、大々的に喧伝されてきたメタバースの失速に加え、同社のAIへの取り組みがまたも遅れていることがある。
メタ株は米国時間3月26日午後時点で7%急落し、過去1年間の下落率は9.4%に拡大。「マグニフィセント・セブン」銘柄の中で最悪のパフォーマンスとなった。
カリフォルニア州の陪審は3月25日、両社のプラットフォームにある中毒性のある設計機能が女性の精神的健康を害したとして、メタとグーグルに責任があると認定した。メタ創業者のマーク・ザッカーバーグは証言で、同社は「人々の生活に価値をもたらす良いものをつくろうとしていた」と述べていた。
その前日にはニューメキシコ州の陪審が、メタが自社プラットフォームで児童搾取を可能にしたと判断。州の消費者保護法違反により、同社は損害賠償として3億7500万ドルの支払いを命じられた。
さらに2週間前、ニューヨーク・タイムズは、メタが基盤AIモデル「Avocado」のリリースを少なくとも5月まで延期したと報じた。ベンチマークテストで、競合のグーグル、OpenAI、AnthropicのAIモデルを上回れなかったためだという(翌日、メタ株は3.8%下落している)。
その直後、メタは6月15日から、同社のVRヘッドセット上で「Horizon Worlds」へのアクセスを閉鎖すると発表。これは、かつて会社全体を改称するほど軸足を置いた800億ドル規模のメタバース製品から、より広範に転換する姿勢を示すものだった。ただしメタは翌日、「連絡をくれたファンを支援する」ためとして、この決定の一部を撤回した。
メタの「分水嶺」とされる敗訴 大手たばこ企業の崩壊になぞらえる声も
ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、カリフォルニア州の訴訟は、メタがTikTok、YouTube、Snapとともに州・連邦裁判所で直面している何千件もの訴訟の1つだ。法律専門家は同紙に対し、メタとグーグルに不利な判断が出れば、1990年代のたばこ産業に対する法的キャンペーンと同様に、何年も続く可能性のある大規模訴訟につながりうると語った。
ハーバード・ロースクールの講師ティモシー・エドガーはCNBCに対し、これらの評決は「重大な分水嶺となる出来事」であり、「米国人がビッグテックをどう見ているかに大きな変化をもたらす」と述べた。
Avocado、メタの1350億ドルのAIへの賭けをめぐる最新の遅延
ザッカーバーグは2024年、メタのAIモデルが「業界で最も先進的」になり、「AIの恩恵をすべての人に届ける」と主張し、同社のLlamaは「オープン性、改変可能性、コスト効率ですでに先行している」と示唆していた。



