ロシアが侵攻を開始してから4年、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー政権は外交上、微妙なバランスを保つことに努めてきた。米国を含む西側諸国からの支援は、ウクライナがロシアの侵攻に立ち向かう上で極めて重要な命綱となっている。しかし、その支援には、さまざまな問題について、西側諸国と慎重に足並みをそろえることが求められてきた。その結果、ウクライナは中国とどの程度協力すべきかという問題に頭を悩ませることになった。
答えはそれほど単純ではない。中国はウクライナ経済で大きな存在感を示しているからだ。同国は2019年、ウクライナにとって最大の貿易相手国となり、機械から食料品に至るまで、両国の総貿易額は約200億ドル(約3兆円)に達した。
さらに、中国は一貫してウクライナ経済への関与を深めようとしてきた。ロシアが侵攻を開始する以前から、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)をはじめとする中国企業はウクライナに足場を築いており、西側諸国の懸念にもかかわらず、影響力は現在も続いている。中国企業はウクライナの海運部門や運輸部門など、さまざまな分野で積極的に活動してきた。中国が公然とロシアと連携しているにもかかわらず、ウクライナに対する関与のあり方は今日でもほぼ変わっていない。
さらに、中国の当局者や国営企業は、ウクライナの将来的な復興事業への参加意欲を繰り返し表明している。世界銀行は、この事業には向こう10年間で約4860億ドル(約78兆円)の費用がかかると推定している。中国政府が推進する巨大経済圏構想「一帯一路」により、同国の企業は第三世界の社会基盤整備で豊富な経験を有しており、この点では、ウクライナにとって間違いなく魅力的な選択肢となっている。
しかしその一方で、中国との緊密な連携は、常に米国の懸念と厳しい視線を招いており、ドナルド・トランプ米大統領の支持基盤を含む多くの批判者たちが、対ウクライナ支援の縮小や停止を主張する根拠となっている。
侵攻の初期段階では、ウクライナは依然として、中国をある程度中立的な立場にとどめておけるという期待を抱いていた。しかし最近では、中国が明確にいずれかの側についたという見方が強まっている。これに伴い、ウクライナは現在、少なくともドローン(無人機)製造という具体的な分野で、中国との連携を断ち始めている。



