北米

2026.03.27 09:30

トランプがNATO加盟国を批判、イランには「手遅れになる前に早く真剣になれ」と警告

Chip Somodevilla/Getty Images

Chip Somodevilla/Getty Images

ドナルド・トランプ大統領は米国時間3月26日早朝、トゥルース・ソーシャルへの一連の投稿で、北大西‌洋条約機構(NATO)加盟国についてイランとの紛争において「全く何もしていない」と猛烈に批判した。さらに、イラン政府に対し「手遅れ」になる前に交渉の席に着くよう脅告した。

advertisement

トランプは、NATO加盟国を批判する全文大文字の投稿の中で、彼らは「軍事的に壊滅した狂気の国家であるイランにおいて、助けとなることを全くしていない」と述べた。また、米国はNATOから何も必要としていないと付け加えた上で、「この非常に重要な時のことを『決して忘れない』」と強調した。

別の投稿でトランプは、イランの交渉担当者たちの行動を「非常に異質で『奇妙』」だと表現し、彼らが表向きには「米国の提案を検討している」とだけ言いながら、裏では交渉妥結を「懇願している」という自身の主張を繰り返した。

また彼は、イランが「軍事的に壊滅し、復活の可能性はゼロ」である以上、合意に向けて動くべきだとも述べている。その上で、イラン政府に対し「手遅れになる前に、早く真剣になったほうがいい。一度事が起これば後戻りはできず、悲惨なことになる!」と脅した。

advertisement

イランのアッバス・アラグチ外相は25日、国営メディアとのインタビューで、両国間での直接交渉の事実はなく、仲介者を通じたメッセージのやり取りのみであると述べた。

一方のトランプは、25日夜の全国共和党下院委員会(NRCC)の夕食会で、イランは米国と交渉しており「喉から手が出るほど合意を求めているが、自国民に殺されるのを恐れてそれを口に出せないだけだ」と主張した。

このトランプの発言は、紛争終結に向けた米国の提案を精査し、検討中ではあるが、それは交渉が進行中であることを意味しないとするアラグチ外相の声明と真っ向から対立している。

紛争の早期解決に対する市場の楽観論が薄れ始めたことを受け、26日の米株式先物市場は取引開始前に下落した。ダウ先物は0.76%安の4万6357ドル、S&P500先物は0.85%安の6584.25ポイントとなった。ハイテク株中心のナスダック先物はさらに大きな下げを記録し、1%安の2万4118.25ポイントをつけている。

こうした下落は原油価格の上昇とは対照的で、国際原油指標の北海ブレント先物は前日比4.8%超高の1バレルあたり107.15ドルまで上昇した。

トランプがNATO加盟国を公に批判する一方、マルク・ルッテNATO事務総長は、イラン紛争に関する発言をめぐり欧州の首脳陣から反発を受けている。ルッテは22日のインタビューで、トランプがイランを攻撃しているのは「世界全体を安全にする」ためであり、「欧州諸国が数週間かけて団結し、ホルムズ海峡の自由な航行を確保するという大統領の呼びかけに応えるのはまったく論理的だ」と述べていた。

トランプを公然と「ダディ」と呼び媚を売るルッテ事務総長の発言に、今のところ他の欧州首脳は同調していない。ドイツのフランクワルター・シュタインマイヤー大統領はこの紛争について、「関係者にとっては政治的に壊滅的な過ち」であると表現している。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事