経済

2026.04.07 17:30

イラン攻撃の影響は原油市場にすでに織り込み済みか? 業界トップたちは「否」と答える

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米国のイランへの攻撃は、3月22日から27日にかけて米テキサス州ヒューストンで開催された、S&Pグローバル主催の主要エネルギー業界イベントCERAWeekの議論を席巻した。

世界的な指標とみなされるブレント原油先物価格はは、一時120ドル(約1万9000円)近くまで急騰している。

エネルギー業界の多くは、ホルムズ海峡の封鎖によって引き起こされた供給途絶の規模を踏まえると、市場への影響という点で今後さらに展開があり得ると考えている。

CERAWeekで発言したシェブロンのマイク・ワースCEOは次のように述べた。「ホルムズ海峡の封鎖には、非常に現実的で物理的な影響があり、それが世界中へ、そしてシステム全体へ波及しつつある。だが、そうした影響は原油先物カーブに十分織り込まれていないと私は考えている」

さらに、原油市場は「乏しい情報」と「認識」に基づいて取引されているように見えるとも付け加えた。

ワースは、現在市場に流入していない石油・ガスが多く、仮に紛争が早期に終結したとしても回復には時間がかかる可能性が高いと述べた。「今回の物理的供給は、過去の事案とは違う」

中東の多くの原油生産国は、海峡を安全に通過して輸出できないために生産量を削減しており、さらに域内のエネルギーインフラに対するイランのミサイルやドローン攻撃への対応を余儀なくされている。

「その生産が実際にどれだけ早く再稼働できるかは、今後向き合わなければならない不確実性だ。ここから抜け出すには、一定の時間がかかるだろう」。ワースはそう述べた。

あらゆる国に対する経済テロ

アラブ首長国連邦(UAE)からビデオリンクでCERAWeekに登壇した、同国の国営石油・ガス会社ADNOCのグループCEOであるスルタン・アハメド・アル・ジャベル博士は、ホルムズ海峡を「武器化」することは、あらゆる国に対する経済テロだと述べた。

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